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7部からのアーセナル入りに驚く20歳DF。「自動車工場をクビになったところだった」

text by 編集部 photo by Getty Images

エミレーツスタジアム
アーセナルの本拠地エミレーツスタジアム【写真:Getty Images】

 アーセナルへの加入が決定的となった20歳のDFコーエン・ブラモールは、自身の体験しているシンデレラストーリーを信じられない様子だ。6日付の英メディア『BBC』などが、同選手によるコメントを伝えている。

 イングランド7部に相当するノーザン・プレミアリーグのヘドネスフォード・タウンに所属していたブラモールは、冬の移籍市場でアーセナルに加入することが決定的となった。すでにアーセナルの練習に参加しており、アーセン・ヴェンゲル監督も「サインした」と認めている。

 左サイドバックや左ウィングでプレーし、巧みなドリブルを得意としているというブラモールだが、これまでは仕事をしながらアマチュア選手としてプレーしていた。「クルー(地名)のベントレー自動車で働いていた。生産ラインにいて、車にガスやブレーキオイル、ウォッシャー液を詰めていたんだ」と自身の状況を振り返っている。

「月曜日から金曜日まで、午前6時半から午後5時15分までの仕事だった。火曜日と木曜日にはクルーからバーミンガムへ行って練習をして、土曜日に試合をするのを楽しんでいたよ」

 だが、昨年末の12月20日にはベントレーから解雇を告げられ、途方に暮れていたという。「クレイジーなことだった。どうすればいいか分からなくなった。ヘドネスフォードから受け取るパートタイムの給料ではなくフルタイムの給料が必要だったから、新しい仕事を見つけようと考え始めていた」

 だが、その翌日には代理人から電話が入り、アーセナルでのトライアル参加を告げられたとのことだ。「びっくりしたよ。代理人に言われて急いで荷物を詰め込み、言われた場所へ直行した。少しだけ眠って、次の瞬間には(アーセナルの)トップチームで練習していた」

 ブラモールの夢物語は、同じく7部リーグからスターダムに上り詰めたレスター・シティのイングランド代表FWジェイミー・ヴァーディーを彷彿とさせるものだとも捉えられている。あとはピッチ上で実際に力を見せられるかどうかだ。

【了】

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