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韓国、アジア枠削減に危機感「中国や中東を魅了した韓流サッカーブームの終焉」

text by 編集部 photo by Getty Images

チャン・ヒョンス
移籍志願を公言しているチャン・ヒョンス【写真:Getty Images】

 中国スーパーリーグのアジア枠が撤廃されたことが、韓国人選手にとって死活問題となっているようだ。14日に韓国メディア『JTBC』が「韓流サッカーブームの終焉」と題して特集記事を掲載している。

 中国サッカー協会は今年1月、いきなりリーグの規定を変更し、これまで採用していた「外国人選手4人+アジア枠1人」というルールを「外国人選手3人」に変更した。アジア枠を撤廃したことで、多くの韓国人選手が出場機会を失っている。

 同メディアは、タイトルに「中国や中東を魅了した韓流サッカーブームの終焉」とつけ、「行き場を失った韓国人選手のKリーグリターンが現実味を帯びてきた。これまで韓国人選手は、中国リーグや中東リーグなど、金を産む場所に呼ばれていた。アジアサッカーの盟主である韓国リーグで活躍する選手たちは、これらの国々に教えの立場で行き、アジア枠を利用して技術を最大限に引き上げるための資源として評価されていたのだ」とコメント。

 続けて「しかし、ここ数年の間に韓国サッカーの力が急激に落ち、中国と中東がアジア枠を縮小する動きを見せ、韓国人選手のKリーグリターンが加速した」、「これまで韓国人選手はアジア枠という制度のおかげで出場機会を保証された。攻撃だけでなく、まともな守備と粘り強い精神力が評価されたからだ。だが、規定変更により得点力に優れた外国人選手の獲得を開始。ホン・ジョンホ(江蘇蘇寧所属)を除いて、開店休業する韓国人選手が急激に増えた」と語り、危機感を募らせている。

 広州富力に所属する元Jリーガーの韓国代表DFチャン・ヒョンスについても言及し、同選手が「非常に困難な状況だ。チームメイトが負傷しない限り、僕はプレーできない。本当に別のクラブに移籍したい」と打ち明けたことを報じた。続けて「中東行き選手の復帰も時間の問題」とタイトルをつけ、「Kリーガーに甘い蜜をプレゼントしてきたオイルマネーも今や昔の話」とコメントしして、中東でアジア枠の削減が続いていることが、今後現地でプレーする韓国人選手に悪影響を与えるだろうとの見解を示している。

【了】

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