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レアル、急激な若返りで継続路線明確に。序盤低調なジダン采配…今季の鍵は「若手」にあり【欧州主要クラブ補強診断】

シリーズ:17/18欧州主要クラブ補強診断 text by 編集部 photo by Getty Images

補強・総合力診断

レアル・マドリー
レアル・マドリーの17/18シーズン予想布陣

IN
DF テオ・エルナンデス(アトレティコ・マドリー←アラベス/期限付き移籍期間満了)
DF ヘスス・バジェホ(フランクフルト/期限付き移籍期間満了)
DF アシュラフ・ハキミ(レアル・マドリー・カスティーリャ/昇格)
MF ダニ・セバージョス(ベティス)
MF マルコス・ジョレンテ(アラベス/期限付き移籍期間満了)
FW ボルハ・マジョラル(ヴォルフスブルク/期限付き移籍期間満了)

OUT
GK ルベン・ジャニェス(ヘタフェ→カディス/期限付き移籍)
DF ペペ(ベシクタシュ)
DF ダニーロ(マンチェスター・シティ)
DF ファビオ・コエントラン(スポルティングCP/期限付き移籍)
MF ハメス・ロドリゲス(バイエルン・ミュンヘン/期限付き移籍)
FW マリアーノ・ディアス(リヨン)
FW アルバロ・モラタ(チェルシー)

補強評価:B

 モラタやハメスなど大物級の控えメンバーを失ったものの、大きな損失とはなっていない。むしろそこに若手の力が加わったことで、より将来性のある陣容となっている。数年後を見据え、今の強さを維持していくための強化策の一環とも言えるだろう。

 テオの加入により、これまでほぼフル稼動を強いられていたマルセロに休みを与えることができるのは大きく、同時に19歳の若手サイドバックにかかる期待も大きい。ペペの穴をドイツで武者修行を積んだバジェホで埋められるかも、比較的層の薄い最終ラインの出来を大きく左右する。

 マドリーの中で最激戦区の中盤には、U-21欧州選手権MVPのセバージョスが加入し、競争はさらに激しいものに。さらに同じくU-21スペイン代表のマルコス・ジョレンテが武者修行先のアラベスから復帰を果たした。戦力が飽和する中で、ジダン監督がどのような采配で選手の感情や体力をコントロールしていくのかは今季を戦う上でのキーポイントとなる。

総合力評価:S

 昨季のメンバー構成がほとんど維持されているだけに、申し分ない陣容となっている。スタメンからベンチまで豪華なメンバーを擁しているため、リーグ戦やCLを戦う中でローテーションを敷いていくことが予想される。とはいえ強豪相手の重要な試合では、昨季の主力を中心とした11人が選ばれることになるだろう。

 そこで注目したいのが、前線のメンバーの行方だ。勝負どころで何度もゴールネットを揺らしてきたC・ロナウドは不動であるにしても、ゴール不足に苦しむカリム・ベンゼマやベイルにスタメンは保証されていない。ジダン監督の下で成長したイスコやマルコ・アセンシオが素晴らしい活躍を見せているため、彼らの今後の活躍次第では長年マドリーの攻撃陣を牽引してきた“BBC”トリオの影は薄くなっていくかもしれない。

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【了】

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