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S・ラモス、宿敵バルサのリーガ離脱を望まず「僕らのリーグにいてもらいたい」

text by 編集部 photo by Getty Images

セルヒオ・ラモス
セルヒオ・ラモスはカタルーニャ州の独立にともなうバルサのリーガ離脱を望んでいない【写真:Getty Images】

 レアル・マドリーのDFセルヒオ・ラモスは、敗れたリーガ・エスパニョーラ第10節のジローナ戦の翌日、スペインのラジオ『オンダ・セロ』の番組に出演してインタビューに応じた。

 その中で宿敵バルセロナが本拠地を置くカタルーニャ州の独立問題について問われると、「政治の問題をスポーツと混ぜるのは好きではない。誰かがいれば、また違う他の誰かがいる…しかし、僕は政治について話すのが好きではないんだ。どちらの立場であるかも話すつもりはないし、個人的なこと」と言及を避けた。

 しかし、仮にカタルーニャ州が独立すればサッカーに影響が出る可能性は否定できない。マドリーとライバル関係を築いてきたバルセロナがスペインのリーガ・エスパニョーラを離脱しなければならないかもしれない。

 S・ラモスはバルセロナのリーガ離脱について「複雑なこと」と語る一方、「バルサには僕らのリーグにいてもらいたい」と宿敵の“残留”を望む意思を示した。

 マドリーが現地時間29日に対戦したジローナはカタルーニャ州のクラブで、試合前には延期すら検討されたほどだった。それでもS・ラモスは「多くの旗は見なかった。僕が見たもののほとんどはスペイン国旗だったと思う。どんな感情も出てこなかった。僕がセビージャ(S・ラモスの故郷)に行って、アンダルシアの旗を見るようなものだろう。そこにリスペクトがあれば問題はない。僕はどこよりのスペインを感じた。それで問題ないんだ」と、ジローナで独立の気配を感じなかったと明かした。

 マドリーでプレーするS・ラモスは、時にバルセロナのジェラール・ピケとの関係が悪いのではないかと伝えられることがある。カタルーニャ州出身で、地元やクラブへの帰属意識が強いピケとはソリが合わないと見られていたが、その関係は以前に比べて飛躍的に深まっているようだ。

「僕たちの昔の関係と比べれば、今はかなり良くなったと言える。かつてはほとんど関係がなかった。僕たはともにプレーし、お互いのことを知って、代表チームで世界最高のコンビになったわけだから互いをリスペクトしていた。成長し、成熟して、かつて重要だと思っていたことは脇に置いて、今は持っていない。(ピケとの)関係は良くなっているよ」

 カタルーニャ州は独立宣言を州議会で可決し、強行しようとしている。一方のスペイン政府はカタルーニャ州の自治権剥奪に向けて動いており、両者の溝は広がる一方だ。「バルサに残ってほしい」というS・ラモスの願いは届くのだろうか。

【了】

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