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ミラン、FFP回避に向けた“秘策”が不発に終わる可能性。UEFAが事業計画に納得せず

text by 編集部 photo by Getty Images

ミラン
ミラン【写真:Getty Images】

 夏に積極補強を行なったミランが欧州サッカー連盟(UEFA)の大会から追放されるかもしれない。21日にスペイン紙『マルカ』が報じている。

 ミランは今夏の移籍市場でアンドレ・シウバやハカン・チャルハノール、マテオ・ムサッキオなど合計11人の選手を補強。費やした金額は2億ユーロ(約264億円)以上になる。今回の積極補強により、FFP(ファイナンシャル・フェアプレー)に引っかかる可能性も考慮しなければならない。その制裁を避けるため、ミランはボランタリー・アグリーメント(VA)条項の適用申請に向けて動いていた。言わばFFP回避に向けた“秘策”だ。

 VAとは、4年以内に収支のバランスをイーブンに戻す事ができるという整合性の取れた事業計画をUEFAに提示して承認されれば、過去3年間の負債がFFPの対象から除外されることになるというもの。そして、短い期間であれば、赤字の許容額を超えて選手の移籍金に資金を投じることが認められる。

 同紙によると、2週間前にミランの代表者がUEFA本部を訪れ、事業計画や今後の見通しなどを説明したという。しかし、UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長は納得していないようだ。理由としては、やはり成功を前提とした事業計画。そして成績が低迷していることにあるだろう。

 セリエAでは第13節が終了した時点でヨーロッパリーグ出場圏外の7位。6位サンプドリアとは勝ち点差7ひらいている。来年のチャンピオンズリーグ、またはヨーロッパリーグに出場できるかは微妙な状況にある。現状から見れば、チェフェリン会長を納得させるのは難しい。VA適用に関する最終判断はまだだが、仮に不発に終わればFFPに引っかかり、UEFAが主催する大会から追放、罰金処分などが課せられる可能性も。

【了】

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