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バルサ監督、わずか1年で退任の可能性。2冠濃厚もフロントとの関係に亀裂

text by 編集部 photo by Getty Images

エルネスト・バルベルデ
バルセロナのエルネスト・バルベルデ監督が今季限りで退任か【写真:Getty Images】

 今季からバルセロナを率いているエルネスト・バルベルデ監督だが、早くも将来が不透明になってきているようだ。スペイン紙『アス』が報じている。

 今月21日のコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)決勝でセビージャを圧倒し、5-0の大勝でバルサでの初タイトルを獲得したバルベルデ監督。リーガエスパニョーラの優勝も目前で、就任1年目での国内2冠はほぼ確実な情勢になっている。

 それでも契約を最大2年残したままバルセロナを去る可能性があるという。フロントとの関係に亀裂が入ったことが理由のようだ。

 バルベルデ監督は今季、クラブの伝統だった4-3-3ではなく4-4-2を採用して勝ち星を順調に積み重ねてきた。リーグ戦では昨季から続く無敗記録を40試合に伸ばして現在も継続中。絶対的エースのリオネル・メッシもその実力を遺憾無く発揮し、7年連続の公式戦40得点を達成した。

 そして就任1年目で2つのタイトル獲得となれば、申し分ない功績に見える。だが、バルサのフロントにとって、準々決勝でローマ相手に大逆転敗退となったチャンピオンズリーグでの戦いが納得のいくものではなかったという。

 特にバルベルデ監督が採用した過密日程を乗り切るためのローテーションが、極端に国内リーグ戦を意識したものになっていたことがフロント内部で問題視された。欧州最強の座をかけたタイトルをないがしろにしていると捉えられたとの見方だ。

 しかし、クラブ内部からのバルベルデ監督に対する信頼が揺らぐ中でも、ピッチで戦う選手たちからの支持は確固たるものになっていると『アス』紙は伝えている。選手全員が指揮官の残留を望み、解任あるいは退任の噂が内部から地元メディアにリークされたことにも不満を持っているという。

 ただ、フロントからの不支持が表に出たことで、バルベルデ監督がバルサを去る可能性は現実味を帯びてきていると言えるかもしれない。

【了】

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