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「バロンドールに欠けている偉大な選手」。主催誌がイニエスタに異例の“謝罪”

text by 編集部 photo by Getty Images

アンドレス・イニエスタ
バルセロナのアンドレス・イニエスタ【写真:Getty Images】

 バロンドールを主催する『フランス・フットボール』誌は、今季限りでのバルセロナ退団に迫っているとみられるスペイン代表MFアンドレス・イニエスタに対し、これまでバロンドールを授与していないことについて異例の「謝罪」を行った。

 バロンドールはサッカー界で年間に最も活躍したと評価された選手に贈られる個人賞。FIFA(国際サッカー連盟)の年間最優秀選手と統合されていた時期も含め、過去10年間はバルサのFWリオネル・メッシとレアル・マドリーのFWクリスティアーノ・ロナウドの2人が独占を続けてきた。

 メッシとC・ロナウドの影に隠れ、受賞に手が届かなかった名選手たちも多い。イニエスタもその一人だ。『フランス・フットボール』編集長のパスカル・フェレ氏は最新号で「すまない、アンドレス」と題した異例の論説を掲載し、スペイン紙『マルカ』などがその内容を伝えた。

「彼がいなければメッシはおそらくもっと早くバルサに飽き飽きしていただろう。彼がいてこそバルサはあらゆる困難を打ち破ってきた」「利他的なプレーを余儀なくされたことが、バロンドールのような大きな賞を阻んだのは間違いない。歴代バロンドールに欠けている偉大な選手たちの中でも、彼の不在には特に心が痛む」とフェレ氏は述べている。

 イニエスタがバロンドール受賞に最も接近したのは、スペイン代表でワールドカップ優勝を成し遂げた2010年だった。「ロシアでの素晴らしい活躍によりこの異常の埋め合わせが行われない限りは」とフェレ氏は、今夏のワールドカップ次第ではイニエスタに「ラストチャンス」があることも示唆している。

【了】

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