G大阪とも業務提携するPVF

　海外クラブとの提携にも積極的で、これまでに韓国2部・釜山アイパークやJ1・ガンバ大阪などと業務提携し、アカデミー生や指導者間の交流を行ってきた。Jリーグをはじめとした各国リーグや欧州クラブの代表者らが頻繁に視察に訪れており、世界的にも注目を集めているアカデミーの一つと言えよう。

　PVFは、10年前の設立当初から非営利組織であることを強調しており、プロチームを持ってこなかったが、今年4月末、ディヴィジョン2（3部相当）に参戦していたチーム（平均年齢18～19歳）の運営権を、新設されたフォーヒエンサッカー株式会社に譲渡。このチームは現在、地方自治体の直轄組織となり、他のプロクラブ下部組織から数人の選手を補強し、ベトナムサッカー連盟（VFF）登録のプロサッカークラブ「フォーヒエンFC」として活動中。

　因みに、同クラブは今年のディヴィジョン2で3位以内に入ったため、来季のディヴィジョン1（2部相当）昇格が決まっている。

　今年に入って、最初にトルシエ氏の名前がベトナムメディアに登場したのは5月初旬。Vリーグ第7節ホーチミン・シティFC（元ベトナム代表監督三浦俊也氏が指揮を執る）とハノイFCの試合を、PVFヘッドコーチのホアン・アイン・トゥアン氏（兼U-19ベトナム代表監督）と共に視察する姿が目撃されている。