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マンU、大逆転勝利も克服されぬ課題。“45分間”の姿はまるで、弱小クラブ

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

劇的勝利も…課題は山積み

マンチェスター・ユナイテッド
勝利はしたが、課題はまだまだ山積み【写真:Getty Images】

 後半立ち上がりにもマティッチが決定機を外すなど、得点が遠いマンチェスター・U。このままニューカッスルに今季初勝利をプレゼントしてしまうのか。そんな空気が流れる中、この男の一振りがチームを奮い立たせたのである。

 69分、ペナルティエリア手前右の位置でFKを得ると、これをマタが直接沈めて1点を返すことに成功した。

 これで完全に勢いに乗ったホームチームは怒涛の攻めをみせる。そして75分、左サイドをポール・ポグバとマルシャルの二人で崩し切ると、最後は背番号11がニアサイドに強烈なシュートを叩き込んで同点とした。

 これでマンチェスター・Uは勝ち点3への道筋を完全に開くことになった。攻めて攻めてを繰り返していたため、ニューカッスルDFの体力もすでに限界を迎えていた。

 アウェイチームは勝ち点1でも奪おうと、必死に耐えた。そして時間を89分まで進めることに成功したのである。が、その瞬間は訪れた。

 89分、ペナルティエリア内でポグバがボールをキープすると、右サイドを上がっていたA・ヤングへパス。背番号18がクロスを上げると、これにアレクシス・サンチェスが頭で合わせ、ついに逆転に成功した。ここまで満足のいくパフォーマンスができず、サポーターから厳しい声も受けていた背番号7が、結果的にはチームを救うことになったのだ。

 そして試合はこのまま終了を迎えた。マンチェスター・Uはこれで今季4勝目、対するニューカッスルは武藤の初ゴールが生まれるも実らず、未だ白星がない状態となっている。

 結果的には勝利を収めたマンチェスター・Uだが、前述した通り、前半45分間の出来は最悪だった。今後対戦するチェルシーやユベントスといったチームならば、その時間帯だけで4得点ほどは挙げていただろう。上位進出へ向けてはまだまだ課題が多い。

(文:小澤祐作)

【了】

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