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シーズン途中で“チーム全員退団”? スペイン2部クラブが異常事態に

text by 編集部 photo by Getty Images

レウス
スペイン2部のレウスが危機的状況に【写真:Getty Images】

 スペイン2部のレウスで、選手たちが“脱出”を計画している。スペイン『マルカ』などが14日に伝えた。

 レウスは多額の負債を抱えており、選手たちは3ヶ月間給料を受け取っていない。この事態を受け、主将のヘスス・オルモらが14日の練習後に会見を開き、チーム全員の署名入りの声明を読み上げた。

 これによると、クラブが財政的に厳しいことはシーズン前から明らかになっており、10月29日までに解決されるとされていた。だが、「それが今も継続していて、もうどうにもできない状況だと判断したため、この決断をした」とのこと。

 この決断とは、クラブとの契約を一方的に打ち切る権利を行使することだ。12月17日までに解決策が提示されない場合、選手たちは権利を行使してクラブを去ることができる。すると、レウスは最低登録人数に足りず、リーグを戦い続けることができなくなる可能性もある。

「ラ・リーガからシーズン終了まで給料の保証を提案された」とオルモ。ただ「部分的な解決は問題を引き延ばすだけ」と考え、「シーズンの終わりを待たないことに決めた」という。リーグ側の保証は選手に対してのみであり、コーチ陣やメディカルスタッフなどは対象にならないということも、この決断の要因のようだ。

 スペイン2部で20位のレウスは、9日に行われたアルコルコン戦でキックオフ直後に1分間ピッチ中央で肩を組み、プレーを拒否する抗議をしていた。

 17日にまでに解決策が見つからず、レウスの選手たちが契約を解除した場合、今季のスペイン2部リーグはレウスを除いた21チームで続行されるという見通しが伝えられている。シーズン途中でチームが減少、しかもチーム数が奇数になるという異常事態の回避に向けた奇跡は起こるのだろうか。

【了】

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