エミリアーノ・サラ【写真:Getty Images】
飛行機墜落で亡くなったFWエミリアーノ・サラの移籍金について、カーディフ・シティがナントとの直接協議を求めているようだ。3日に英メディア『BBC』が報じている。
サラは1月の移籍市場でナントからカーディフへ完全移籍することが決定。しかし、同選手を乗せて英国へ向かった小型機が消息を絶った。その後、英仏海峡海底から引き上げられた機体の中にあった遺体がサラのものであることが確認されている。
結果的にサラのカーディフ加入は実現しなかったが、ナント側は当初の合意どおりに移籍金を支払うことを要求。しかし、カーディフ側は未だにクラブ史上最高額の移籍金1700万ユーロ(約21億4000万円)を支払うことに応じていない。
分割払いの第1回目となる600万ユーロ(約7億6000万円)の支払いは2月20日が期限とされていたが、両クラブの合意により1週間延長。だが1週間が経過した2月27日になってもカーディフは支払いを実行しなかった。そのため、ナントは国際サッカー連盟(FIFA)に訴えを起こしている。
ナント側の言い分としては、必要な全ての事務処理は完了しており、移籍金は発生するというもの。それに対し、カーディフ側はサラの移籍金について「法的拘束力がない」とし支払いを拒否した。移籍が成立するには、ウェールズサッカー協会とフランス・プロサッカーリーグ機構、プレミアリーグの登録。さらに国際移籍証明書が必要になると主張。そのため、その根拠を示す証拠の提出をFIFAに求められることになった。
同メディアによると、当初の期限は現地時間3日までだったが、現地時間15日まで返答期限が延長されたという。それに加え、FIFAの要請に沿って、直接協議することをカーディフ側が提案。だが、ナント側からの返答はまだないという。亡くなったサラの移籍金問題、平行線をたどったままだが、果たして両者納得いく形で終えることは出来るのだろうか。
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