ポール・スコールズ、史上最高の「ボックス・トゥ・ボックス」。攻守にもつ絶大な影響力【マンU伝説の「ファーガソンの雛鳥たち」(4)】
マンチェスター・ユナイテッドがかつての誇りを取り戻す日は来るのだろうか。かつて、アレックス・ファーガソン監督に率いられたチームは数多くの栄光を手にした。その中心となったのが、「ファーギーズ・フレッジリングズ(ファーガソンの雛鳥たち)」と呼ばれたユース出身の選手たちだった。今回、黄金時代を形成した「雛鳥」を紹介する。第4回はM Fポール・スコールズ。
2019年04月28日(Sun)10時20分配信
敵陣から自陣まで。ピッチを支配する男
MF:ポール・スコールズ
生年月日:1974年11月16日(44歳)
トップチームデビュー:1994年9月21日(19歳)
クラブ経歴(リーグ戦成績)
92/93~10/11 マンチェスター・ユナイテッド 466試合102得点
11/12~12/13 マンチェスター・ユナイテッド 33試合5得点
代表歴:イングランド代表 66試合14得点
主なポジション:セントラル・ミッドフィールダー
ポール・スコールズは、マンチェスター・ユナイテッドの歴史を語る上で欠かすことのできない重要な人物の一人だ。168cmと小柄ながら、無尽蔵のスタミナと抜群のテクニックを兼ね備え、敵陣ペナルティエリアから自陣ペナルティエリアまで攻守に絶大な影響力を持つ史上最高の「ボックス・トゥ・ボックス」といえる選手である。
スコールズのトップチームデビューは、94/95シーズンの1994年9月21日に行われたリーグカップ2回戦ポート・ヴェイル戦。そのシーズンはリーグ戦17試合に出場して5得点だったが、翌95/96シーズンには26試合に出場して10得点。ここからスコールズとユナイテッドの歴史はスタートした。
スコールズは20年に及ぶユナイテッドでのシーズンでロイ・キーンらと4-4-2の中盤のコンビを組み、常に中心にいた。特にロイ・キーンとのコンビは相手チームにとっては特大級の脅威であり、味方にとっては何よりも頼りになる存在だったといえる。
また、スコールズのオールラウンドな能力や戦術の柔軟性は、ファーガソン監督にとっても大きな助けとなり、01/02シーズンにMFファン・セバスティアン・ベロンを獲得した際には、システムを4-4-1-1に変更。スコールズはFWルート・ファン・ニステルローイの背後に位置するセカンドストライカーとして起用された。
当時、対戦したチームの選手や監督たちは口々にスコールズのプレーを讃え、世界最高のMFとして認識された。
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