イニエスタ、あの伝説のゴール。バルサの栄冠をつかんだ男のキャリアを振り返る【前編】

下部組織からバルセロナでプレーし、中心選手として長く活躍したアンドレス・イニエスタ。Rakuten Cupでは古巣バルセロナと対戦するイニエスタの足跡を振り返る。(文:編集部)[Sponsored Content]

2019年07月18日(Thu)11時30分配信

text by 編集部 photo Getty Images
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スペインの小さな町で育ったイニエスタ

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トップチームデビューを果たした2002年のアンドレス・イニエスタ【写真:Getty Images】

 現在はヴィッセル神戸でプレーするアンドレス・イニエスタは、12歳のときにバルセロナの下部組織に加入。トップチーム昇格後は、リーグ戦442試合に出場し、35得点をマークするなど、長年にわたってビッグクラブの中心選手として活躍した。今回は、その偉大なキャリアを振り返っていく。

 アンドレス・イニエスタは、スペイン中央に位置するカスティージャ=ラ・マンチャ州の最大都市アルバセテの郊外にある、フエンテアルビージャという小さな町で育った。8歳のころから、地元のアルバセテ・バロンピエ(現在はスペイン・リーガエスパニョーラ2部所属)の下部組織でプレーしている。

 12歳のときに出場した全国大会での活躍が注目を集め、バルセロナの下部組織に加入。イニエスタは20年以上、バルセロナで過ごすことになる。

 バルセロナにはこの時代、4歳上にシャビ・エルナンデス、2歳上にビクトル・バルデス、3歳下にリオネル・メッシ、ジェラール・ピケ、セスク・ファブレガス、4歳下にセルヒオ・ブスケッツらが下部組織に在籍。彼らは後にトップチームでもプレーし、イニエスタとともに数々のタイトルを獲得することになる。

 イニエスタは16歳のときに、初めてトップチームの練習に参加。当時のチームには、後に監督を務めるルイス・エンリケやペップ・グアルディオラをはじめ、スター選手が多数在籍していて、そのチームの中でグアルディオラはキャプテンも務めていた。

トップチームデビューと来日

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2006年のクラブワールドカップで、イニエスタは日本でプレーしている【写真:Getty Images】

 イニエスタは18歳のとき、2002年10月23日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージのロコモティフ・モスクワ戦で、初めてベンチメンバーに選ばれると、29日のクラブ・ブルージュ戦でトップチームデビュー。イニエスタは、バルセロナでの16年に及ぶ長いキャリアの1歩目を踏み出した。

 さらに翌シーズンは、第31節のレアル・バジャドリード戦でリーグ戦初得点をマーク。04/05シーズンは37試合、05/06シーズンは33試合でプレーし、途中出場が多かったものの順調に出場機会を伸ばしていった。

 バルセロナは05/06シーズン、フランク・ライカールト監督の下で、リーグ戦とCLの2冠を獲得した。CLを制覇したバルセロナは、2006年冬にFIFAクラブワールドカップに出場するために来日。22歳だったイニエスタもこの大会に参加している。

 初戦となった準決勝では、クラブ・アメリカ(メキシコ)と対戦。MFとして先発したイニエスタは前半11分、FWエイドゥル・グジョンセンの先制点をアシスト。今大会初得点をお膳立てしたイニエスタは、チームの4-0での大勝に貢献した。

 しかし、バルセロナはFWサミュエル・エトーとFWメッシが怪我のためにこの大会を欠場。その影響もあり、決勝のインテルナシオナル(ブラジル)戦は苦戦を強いられた。

 この試合でも、イニエスタは中盤の一角として先発。バルセロナがボールを支配するものの、得点は生まれず。すると、インテルナシオナルは82分、カウンターからボールを受けたアドリアーノがDFラインを抜け出してシュートを放つ。ボールはGKバルデスの手をかすめてゴールへと吸い込まれた。

 この1点をインテルナシオナルが守り切り、バルセロナはわずかのところで優勝を逃した。

チームの中心選手へ。そして生まれた劇的ゴール

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チェルシー戦で劇的ゴールを決めて喜ぶアンドレス・イニエスタ【写真:Getty Images】

 ロナウジーニョが退団し、新監督にかつてのキャプテン、ペップ・グアルディオラが就任した08/09シーズン、イニエスタに大役が任された。24歳にして、カルレス・プジョル(第1主将)、シャビ(第2主将)、バルデス(第3主将)に次ぐ、第4主将に選ばれた。

 このシーズン、バルセロナはリーグ戦で首位を走り、CLでもグループステージを突破。ラウンド16でオリンピック・リヨン、準々決勝でバイエルン・ミュンヘンをそれぞれ無敗で撃破し、準決勝へと駒を進めた。

 ホームで迎えた準決勝1stレグ。イニエスタはフル出場したが、結果はスコアレスドロー。守護神ペトル・チェフ擁する鉄壁の守備陣を最後まで割ることはできなかった。

 対照的に2ndレグは早々にスコアが動く。チェルシーは9分、MFフランク・ランパードがあげたクロスが相手に当たってしまうが、これに反応したMFマイケル・エッシェンが豪快にミドルシュートを叩き込んだ。

 ビハインドを背負ったバルセロナに、追い打ちをかける出来事が67分に起きる。チェルシーは、チェフのゴールキックをFWディディエ・ドログバが頭で逸らすと、それに反応したFWニコラ・アネルカがDFの裏に抜け出す。すると、並走するDFエリック・アビダルがアネルカを倒してしまい一発退場に。絶体絶命のピンチに陥ってしまった。

 攻勢を強めるバルセロナと、虎の子の1点を必死に守るチェルシーの激闘は、後半ロスタイムに突入した。

 バルセロナはクロスボールを相手にクリアされたが、これを拾ったメッシが中央へとパスを送る。これを受けたイニエスタが、ペナルティーアーク付近で右足を振り抜く。GKチェフは右腕を懸命に伸ばすも、アウト回転がかかったボールはゴールネットへと吸い込まれた。

 試合はこのまま引き分けに終わり、アウェーゴールを奪ったバルセロナが決勝に進出。25歳の誕生日を6日後に控えたイニエスタは、このゴールにより一躍ヒーローに。のちに多くのファンに語り継がれる名シーンとなった。

 その後、バルセロナは決勝でマンチェスター・ユナイテッドを2-0で撃破し、3季ぶりにCL制覇を達成した。

(文:編集部)

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【了】

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