ロドリ、そのプレースタイルと能力値、ポジションは? スタッツには表れない完全無欠の舵取り役【注目選手分析(9)】

リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを始め、世界各国には際立った存在感を放つ名手が数多く存在している。そんなワールドクラスのプレイヤーは、一体どのようなスキルを持ち、どのような特徴を発揮しているのか。そのプレースタイルを解説する。第9回はスペイン代表MFのロドリ。(文:編集部)

2019年08月21日(Wed)10時00分配信

シリーズ:注目選手分析
text by 編集部 photo Getty Images
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「子どものころからの夢だった」アトレティコへの復帰

今季からマンチェスター・シティでプレーするMFロドリ【写真:Getty Images】0821rodri_getty

 ビジャレアルではネクスト・ブルーノ・ソリアーノ、アトレティコではネクスト・ガビと呼ばれ、スペイン代表でネクスト・ブスケツと呼ばれる男が、ペップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティへとやってきた。

 1996年、ロドリゴ・エルナンデス・カスカンテ(ロドリ)はスペイン・マドリッドで誕生。地元アトレティコ・マドリーの下部組織を経て17歳のときにビジャレアルのユースチームへと籍を移した。

 2016/17シーズンにトップチームに昇格すると、10月16日のラ・リーガ第8節セルタ戦でデビュー。途中出場がメインだったが、このシーズンは公式戦31試合に出場し、翌シーズンはリーグ戦37試合に出場し、中盤のポジションを獲得した。

 ビジャレアルの中心選手となったロドリは、2018年夏に2000万ユーロでアトレティコ・マドリーに完全移籍。10代の多くの時間を過ごした古巣への復帰を果たした。

 ロドリはクラブ公式インタビューで、アトレティコに戻ってくることについて、「子どものころからの夢だった。ここを離れるとき、戻ることができるなんて知る由もなかった」と語っている。

 アトレティコで育ち、一時はヘタフェとサラゴサでプレーしながらアトレティコに復帰し、長くキャプテンを務めたガビのように、ロドリもアトレティコで長くプレーする。ロドリがアトレティコに加入したとき、そう期待していた人も多かっただろう。

 18/19シーズン、ロドリはアトレティコで公式戦47試合、3675分に出場し、中盤の中心的存在となった。しかし、わずか1シーズンでマンチェスター・シティへと移籍。契約解除金7000万ユーロ(約85億円)がアトレティコに支払われたという。アトレティコでのプレーは白昼夢のごとく、わずか1年で終わりを迎えた。

そのプレースタイルは?

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ロドリの能力値や適性ポジションなど【写真:Getty Images】

 34歳のフェルナンジーニョの後釜として、ペップ・グアルディオラに乞われる形で、ロドリはシティに加入。プレシーズンから期待に違わぬプレーを見せ、ここまで公式戦全3試合に先発している。

 191cmの体躯を生かしたボール奪取には目を見張るものがある。カウンターでドリブルしてくる相手に並走するときも、身体をぶつけて相手の自由を奪う。普通の選手ならファールにしてしまう場面でも、長い脚を伸ばしてボールを絡め捕ってしまう。さらに、相手のわずかなパスのずれをも見逃さない察知能力で、軽々とボールをカットしてしまう。

 開幕してまだ2試合だが、タックル数はチーム最多の6を記録。ボール支配率が高いので数自体は多くない。それでも、被カウンターのファーストディフェンダーとして高いボール奪取能力を誇るロドリが機能することで、生命線であるポゼッションサッカーが活きてくるのである。

 ポゼッション時には、DFのビルドアップを助け、長短のパスを織り交ぜてチャンスメイクの役割を果たす。ペップのもとで5年前からプレーしているかような振る舞いで、核となるシティのアンカーの仕事をこなしている。

 ロドリの凄さは、スタッツにあまり表れない。むしろ、数字に表れないことこそが、アンカーの役割を遂行している証かもしれない。ボールを失わず、相手のファーストディフェンダーを剥がし、敵陣にボールを運んでチャンスメイクの起点になる。シュートの3つくらい前のプレーを担うのがロドリの役割だが、シュートの3つ前のパスには名前がついていないため、スタッツでは評価ができない。

 アンカーとしてのロドリのプレーには、今のところ欠点が見当たらない。昨年のロシアワールドカップ後には、コンスタントにスペイン代表にも招集され、瞬く間に主力の1人へと登りつめた。彼のプレーを見れば、所属するシティでもスペイン代表でもプレーさせたくなるのは当然だ。20年夏にはEUROも控えており、大きな怪我なくシーズンを全うできるかどうかが、唯一にして最大の懸念事項になるだろう。

(文:編集部)

【了】

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