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ポルト選手らと過激サポーターが衝突寸前。周囲騒然、EL敗戦後に宿舎前でひと悶着

text by 編集部 photo by Getty Images

ポルト
ポルトの過激なサポーターがチーム宿舎前でひと騒動。奥にはセルジオ・コンセイソン監督が写っている【写真:舩木渉】

 ポルトの公式戦での連勝が「8」で止まった。現地3日に行われたヨーロッパリーグ(EL)のグループリーグ第2節でフェイエノールトに敵地で0-2の完敗。試合内容も決して芳しいものではなかった。

 アウェイまで駆けつけた約2000人のポルトサポーターのほとんどは、試合後にピッチから挨拶した選手たちに拍手を送った。しかし、中にはピッチ上でのパフォーマンスに納得がいかなかった者たちもいたようだ。

 フェイエノールトサポーターと接触しないようスタジアム内で隔離されていたポルトのサポーターは、試合後しばらくしてゲートが解放されて帰路につくことができた。会場横の駅からはロッテルダム市街やアムステルダムまで行くことができるアウェイサポーター用の臨時列車も運行され、多くの人々が利用していた。

 試合終了は21時前で、臨時列車がロッテルダム・セントラル駅に到着したのは22時過ぎのことだった。ホームから改札を抜けると、ちょうどポルトの選手やスタッフを乗せたバスが宿舎となるホテルに戻ってきたタイミングだった。

 すると出くわした一部のサポーターはバスの近くに駆け寄り、ありとあらゆる罵詈雑言を選手たちや監督に浴びせたのだ。いわゆる放送禁止用語やFワードに近いか、もっと汚い表現ばかりで、限りなくきれいにして「あんな試合しやがって! くそったれども!」といった意味に近い言葉をしきりに叫んでいた。

 食ってかかってきた過激なサポーターたちは警護にあたっていた警官たちに抑えられいたが、頭にきたのか何人かの選手たちが立ち向かっていこうとしてスタッフに制される様子も見られた。あまりの喧騒に人だかりもでき、周囲は一時騒然となった。

 スタジアムの帰り道では「今季最悪の試合だった」と話すサポーターの声も頻繁に聞こえ、終盤にフェイエノールトの2点目が決まった後は意気消沈して応援の声もやんでしまうほどだった。まだ1敗しただけで、それほど悲観すべき状況ではないのだが、気の短いサポーターたちの虫の居所が悪かったのは間違いなさそうだ。

(取材・文:舩木渉【オランダ】)

【了】

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