唯一のオーバーエイジ

GK：ヘレミアス・レデスマ（カディス／スペイン）
生年月日：1993年2月13日（28歳）
20/21リーグ戦成績：32試合出場／45失点

　ほとんどの国がオーバーエイジ（OA）3枠を使う中、フェルナンド・バティスタ監督率いるU-24アルゼンチン代表は1つの枠を使うに留まっている。その唯一のOAに選出されたのが、ミドルネームを取った「コナン」の愛称で知られる28歳の守護神。決して派手なタイプではないが、正確なポジショニングでコースを限定し、確実にシュートを弾き出せる選手である。

　2006年にロサリオ・セントラルの下部組織に入団し、2013年にトップチーム昇格。しかし、当初はセカンドGKという立場から抜け出せず、ほぼ出場機会は訪れなかった。それでも、チャンスをモノにした2017/18シーズンからは正守護神の座を確保。そして2020/21シーズンより、スペインのカディスに活躍の場を移すことになった。国外挑戦はこれが初のことだったが、ペルガミーノ出身GKはレギュラーとして奮闘し、ラ・リーガではチームの残留に大きく貢献していた。

　それまで代表とは無縁のキャリアを歩んできたが、昨年には負傷したファン・ムッソに代わり「追加」という形でリオネル・スカローニ監督率いるアルゼンチン代表に初招集されている。そして、U-24アルゼンチン代表にはOAとして抜擢されるなど、20代後半にして評価は右肩上がりと言えるだろう。唯一のOAということで大きな責任感とプレッシャーがのしかかるが、それを跳ね除け、チームにどこまで貢献できるか。