2021/22シーズンのプレミアリーグが開幕し、夏の移籍市場が終了した。この夏も各チームで様々な移籍があったが、プレミアリーグの強豪はそれぞれどんな動きを見せたのだろうか。今回は昨季プレミアリーグとUEFAヨーロッパリーグ(EL)で準優勝したマンチェスター・ユナイテッドの補強動向を読み解く。(文:安洋一郎)


戦力を大幅にアップさせる3人の実力者

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【写真:Getty Images】

 2018/19シーズン途中にスールシャールが監督に就任して以降、多くの補強が当たっていることもあり、着実にチームが強化されているマンチェスター・ユナイテッド。しかし、2016/17シーズン以降はタイトルから遠ざかっており、昨季はプレミアリーグで2位、UEFAヨーロッパリーグで準優勝とあと一歩のところでタイトルを逃した。

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 念願のタイトル奪還に向け、昨夏から本格的に獲得を目指していたイングランド代表FWジェイドン・サンチョを7300万ポンド(約111億円)の移籍金で獲得することに成功した。20年夏の時点でドルトムントは1億ポンド(140億円)以上の移籍金を要求しており、1年間で3000万ポンド(約39億円)近い値下げをすることに成功。サンチョはユナイテッドの他のウイング同様に個の能力で局面を打開できるドリブラーで、プレミアリーグ初挑戦ながらチームの戦術にフィットする可能性は高い。

 今夏のマンチェスター・ユナイテッドの大型補強はサンチョだけで終わらず、レアル・マドリードからフランス代表DFラファエル・ヴァランを3400万ポンド(約47億円)の移籍金で獲得した。ヴァランは、レアル・マドリードでUEFAチャンピオンズリーグ(CL)3連覇、フランス代表では18年のロシアワールドカップ優勝と多くのタイトルを獲得してきたワールドクラスのCBだ。以前よりスールシャール監督は個の能力でカウンターを止められるCBの獲得を希望していて、快速FWに走り勝つスピードが持ち味のヴァランは正に(スールシャールが)求めていたタイプの選手だ。デビュー戦となった第3節ウルブス戦では早速高いパフォーマンスを披露し、決勝点もアシスト。経験豊富なCBは新天地の適応も問題なさそうだ。

 そして移籍市場閉幕間際にビッグニュースが飛び込んできた。ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが2009年以来、12年ぶりにマンチェスター・ユナイテッドに復帰することが発表されたのだ。前回所属時同様に背番号は「7」を着用する。

 昨季のセリエAでは29ゴールを挙げ得点王、今夏のユーロ(欧州選手権)で5ゴールを挙げ得点王に輝いた。9月の代表ウィークではポルトガル代表通算111ゴール目となるゴールを記録し、元イラン代表FWアリ・ダエイの持つA代表通算得点数記録を更新するなど、36歳となった今も世界のトッププレイヤーとして君臨している。ロナウドが最後にプレミアリーグでプレーした2008/09シーズンからは自身のプレースタイルもリーグのレベルも変わったが、今のロナウドがどのようなプレーをみせてくれるのか、目が離せない。

 一方、ロナウドのユナイテッド復帰の余波を受けた形でダニエル・ジェームズがリーズ・ユナイテッドへ完全移籍することとなった。今季も開幕3試合のうち、2試合で先発出場していたジェームズだが、出場機会の大幅な減少が予想されるため、新天地へと活躍の場を移すことを決断した。その他、アカデミー出身のアクセル・トゥアンゼベとブランドン・ウィリアムズは出場機会を求めて、アストン・ビラとノリッジへそれぞれローン移籍している。

 また、今夏の移籍市場が開幕してから補強ポイントと言われていたボランチと右サイドバックの獲得は実現しなかった。これはそれぞれのポジションの選手がビルドアップに難があるという理由で補強ポイントにあがっていたのだが、ポグバのボランチ再コンバートの可能性もあり、そこまで大きな痛手にはならないだろう。

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