バルセロナはただただ情けない。目を背けたくなるような泥試合、完成度の低い相手に晒した醜態【分析コラム】

2021年09月21日(Tue)11時26分配信

シリーズ:分析コラム
text by 小澤祐作 photo Getty Images
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思わず目を背けたくなるような泥試合に



 後半に入ってもバルセロナの戦い方に大きな変化はなかった。中央を締めるグラナダに対しサイドからのクロス攻撃がメインとなり、チャンスはほぼセットプレーから。唯一変化があったとすれば、最前線にルーク・デ・ヨングというターゲットが出来たことくらい。ワクワク感は正直なところ皆無であった。

 バルセロナのクオリティーも酷いものだったが、グラナダもなかなかだった。ボールを持ち続けられたことで選手の疲労は溜まっており、プレスの速さは十分ではなくスペースも埋まっているとは言えない。後ろに人数を揃えているだけで、その強度に関しては疑問符がついた。

 先述した通りグラナダはそれほど攻撃には力を注いでいないので、試合はバルセロナのクロス攻撃→グラナダが弾く→バルセロナのクロス攻撃、という繰り返しだった。そこに、ちょこちょことアウェイチーム側のいわゆる“時間稼ぎ”が入ってくる。言い方は悪いかもしれないが、近年稀にみる泥試合だった。

 1点が遠く苦戦していたロナルド・クーマン監督は75分にジェラール・ピケを投入。そしてセンターバックの同選手をなんと前線に置いたのである。さらに80分過ぎにはロナルド・アラウホも前へと飛び出している。ピケ、L・デ・ヨング、そしてアラウホがFWの位置に…。超がつくほどのパワープレーだった。

 これが功を奏し、バルセロナは90分にアラウホが頭でゴールネットを揺らし同点に追いつくことができた。しかし、カンプ・ノウに足を運んだサポーターはもちろん、この試合を観ていたすべてのバルセロナファンが手放しでこのゴールを喜んだかと言えば決してそうではないだろう。あの“美しき時代”からはあまりにもかけ離れた姿だった。

 1-1で試合を終えたバルセロナは90分間で支配率77%、シュート17本、被シュート5本を記録。クロス数は実に54本にも積み重なっており、最多シュート数を記録したのはCBアラウホ。これだけでも、この試合がどのような展開だったか容易に想像することができるだろう。

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