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三笘薫のベルギー挑戦を追って(前編)。存在感は圧倒的、しかし「いま、充実していますか?」の問いには…【コラム】

text by 舩木渉 photo by Getty Images, Wataru Funaki

華麗なジャンピングボレーでゴール奪うも…

三笘薫
【写真:Getty Images】



 左サイドのハーフウェーライン付近で相手のパスをカットすると、ボールを味方に渡して一直線にゴール前へと駆けていく。そして、MFテディ・テウマのクロスに華麗なジャンピングボレーで合わせて反撃の1点を奪った。

「最初に(リターンの)ボールが欲しかったですけど、サイドにボールが入って、テディがああいうクロスがすごく得意なので、ボールが来ると思いましたし、スペースがあって、いいランニングからゴールを決められたと思います」

 10月半ばに途中出場からハットトリックを達成したスラン戦以来、約1ヶ月半ぶりのリーグ戦4得点目。ユニオンサポーターは「ミトマ! ミトマ!」コールで盛り上がり、それを三笘も煽る。2試合連続の途中出場になったが、スラン戦の活躍もあって、「途中からでも何か起こしてくれる」という信頼は確実にある。

 三笘のゴールによって逆転へのポジティブなムードが出来上がった。しかし、スタジアムの雰囲気がイケイケになると、「後半に入って少しオープンになり、前に前に行くところがあって、チームとしてどう攻撃するのかを共有できずに勢いで戦ってしまったところがあった」と三笘が振り返ったように、全体の空回り感が否めず追加点を奪えない。

 すると66分にルーヴァンに3点目を奪われ、逆転ムードは沈静化。この失点のきっかけとなったスルーパスに寄せきれず、三笘は「もっとあそこで寄せないといけないシーンだったので、反省しないといけないですし、ゴールがチャラになったくらいだと思います」と悔やんでいた。

「ゴールはうれしいです。ただそれでチームの勝利に貢献できるかが大事なので、そういった面では、もっともっと2点、3点と取れるようにしないといけないなと思います」

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