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リバプール、南野拓実が見せた「弱さ」。決勝ゴールの動き出しは見事だが、チームに生き残るには…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

南野に残る課題は…



 前述したように、この試合に南野は64分から途中出場。ハーヴェイ・エリオットに代わり、3トップの右に入った。

 決勝ゴールに関与した動き出しは見事だった。だが、リバプール加入当初やサウサンプトン加入時にも言われていた課題は未だ改善されていない。

 それが、後方からのパスを収められないことだ。

 72分の場面ではイブラヒマ・コナテのパスがずれていたが、76分の場面では、敵陣中央でファン・ダイクからパスを受けると、相手DFのタックルでボールをロスト。そこからカウンター攻撃を受け、決定機を作られてしまっている。

 後方からタックルを受けているためファールだったいう見方もあるだろう。だが、全体が押し上がろうとしていたあの場面でのボールロストは絶対にいけない。収められなくても、近くにいたチアゴにダイレクトで落とすなど、意地でもマイボールにしないといけない場面だった。

 ”フィジカルが弱い”と言ってしまえばそれまでだが、近くにいる選手にダイレクトで落とす、ワンタッチで振り向く、パスを受ける前に相手のマークを外すなど、通用するものが必ずあるはずだ。

 ルイス・ディアスが加入し、さらに出場機会が限られている現状でこれが改善されなければ、リバプールで生き残っていくのは難しいだろう。

【了】

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