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久保建英 2年前

タッチ数わずか30回…久保建英はなぜ沈黙してしまったのか。必要性を全く感じなかった理由とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

アギーレ体制初先発の久保建英は…

久保建英
【写真:Getty Images】



 そんなアラベス戦で、日本代表MF久保建英はスタメンに名を連ねた。ハビエル・アギーレ体制では、これが初めての先発入りとなっている。

 しかし、久保にとっては実に厳しい結果になったと言わざるを得ない。

 4-4-2の右サイドハーフでプレーした背番号17だが、なかなか良い位置でボールに触れず、相手の意表を突くようなスルーパスやドリブルを出せない。シュートは2本放ったが、いずれも可能性のないものだった。

 守備はおおむね頑張っていたが、ペース配分を考えてか、ところどころ力を抜いてしまう場面もみられたのは事実。46分には上がってくるルーベン・ドゥアルテを追うのを途中でやめてしまい、マフェオに2人を見させるような形を作ってしまった。もちろんマフェオとのコミュニケーションの問題もあるが、いずれにしても久保の強度は十分ではなかった。

 先発で起用されながら攻守で微妙なパフォーマンスに終始した久保は、82分にフェルナンド・ニーニョと交代しベンチへ。データサイト『Who Scored』によると、この日の久保のタッチ数はわずか30回で、チームワースト2位だった模様。ワーストはプラッツの23回だが、彼は久保よりも14分先にベンチへ下がっている。

 では、なぜ久保はここまで輝きを潜めてしまったのだろうか。

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