フットボールチャンネル

久保建英、“スタメン落ち”が意味するソシエダでの現在地。トップ下で見せた幻のアシスト、今後は?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

久保建英 最新ニュース

ラ・リーガ第4節、レアル・ソシエダ対アトレティコ・マドリードが現地時間3日に行われ、1-1の引き分けに終わった。久保建英は移籍後初めてベンチスタートとなったが、71分から出場。ダビド・シルバに代わって務めたトップ下でのパフォーマンスはいかなるものだったのか。そして、新戦力が加わった中で、チームでの立ち位置はどうなっていくのだろうか。(文:加藤健一)


幻となったアシスト。久保建英のパフォーマンスは?


【写真:Getty Images】

 非常に厳しい世界だ。開幕戦勝利の立役者が、4試合目にして先発を外されてしまう。これが欧州カップ戦に参戦するトップレベルのクラブで日々繰り広げられる競争である。

【今シーズンの久保建英は「DAZN for docomo」で!
いつでもどこでも簡単視聴】


 開幕から3試合続けて先発で起用されてきた久保建英は、4戦目にして初めてベンチスタートとなった。これまで久保が務めてきた2トップ入ったのは、アレクサンダー・イサクの移籍後2試合連続で起用されているモハメド=アリ・チョーと、レンタルで再加入したアレクサンダー・セルロートだった。

 久保に出番が訪れたのは1-1の同点で迎えた71分。その数分前から投入の準備はできていたが、プレーが途切れなかったことで投入が後ろ倒しになっている。逆転を狙うべくダビド・シルバが務めていたトップ下に入った。

 最大のチャンスは76分。ゴール正面でボールを持つと、寄せてきた相手をダブルタッチでかわしてパスを出した。ボールは同点弾を決めていたウマル・イサクの下へ。チップキックでゴールネットを揺らしたが、オフサイドによってゴールは認められず。久保の決勝アシストは幻となった。

 試合終了間際は力を振り絞って攻めるアトレティコペースとなり、ソシエダにとってはピンチが続く状況となった。97分の場面でレフェリーがアドバンテージを取っていれば、アトレティコが勝ち越していただろう。

 その直後もジョアン・フェリックスのシュートをアレックス・レミロが片手で弾き、コケが詰めたところをマルティン・ズビメンディが身を呈して防いで窮地を脱した。終盤は防戦一方だったこともあり、久保も含めた前線の選手たちが攻撃で目立つことはなかった。

 先発からは外れたものの、久保は約25分という限られた時間の中でできる仕事はやったのではないだろうか。ただ、それと同時にソシエダにおける現在の立ち位置も徐々に見えてきたと言える。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top