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チェルシーはドタバタ…。専任SD不在→トゥヘル解任。リーグ史上最高額の移籍金の成果は?【22/23補強診断(3)】

シリーズ:22/23補強診断 text by 編集部 photo by Getty Images

トゥヘル解任による新加入選手への影響


【写真:Getty Images】


 フランク・ランパードを解任した時とは異なり、今夏の移籍市場ではトゥヘルの意見がかなり通っていたはずだ。その中での解任劇はあまりに突然の出来事であり「もう一回トゥヘルの下でプレーするのが楽しみ」と語っていたオーバメヤンが不憫で仕方ない。

 英『The Times』のトム・ロディ記者の記事によるとチェルシーはトゥヘルを解任することを既に決めていた中で、自分たちのクラブに必要なストライカーはオーバメヤンだと決断して獲得に至ったそうだ。これを逆に捉えるとオーバメヤンを獲得するために、交渉において優位に働くトゥヘルの解任を先延ばしにしていたのかもしれない。

 そして解任の翌日にはブライトンを率いていたグレアム・ポッターの新監督就任が発表された。ゴールまでのアプローチは前任者と異なるものの、3バックを得意な戦術としている点は同じで、新加入選手含めた既存戦力が慣れ親しんだものに近いフォーメーションで試合に臨めるのはポジティブに捉えるべきだろう。

 新加入選手でいうとリュディガーの穴を見事に埋めたクリバリや攻撃陣の軸となりうるスターリングも当然ながら重要な選手となるだろうが、昨季ブライトンでプレーしたククレジャがポッター政権の下ではキーマンとなるだろう。3バックの一角から左WBまで昨季は様々なポジションで起用されたが、新監督のやりたいことを熟知している選手が新チームにいることは心強い。フォファナ、オーバメヤン、ザカリアは加入直後のため判断材料が少ないが、実力はこれまでのキャリアで証明済みであり、適性ポジションで起用され、怪我による離脱がなければ懸念する必要はないだろう。

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