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夏にどう変わる? マンチェスター・ユナイテッド、来季の予想陣容。補強ポイントと放出候補は?

text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】


現所属:カゼミーロ、ブルーノ・フェルナンデス、クリスティアン・エリクセン、フレッジ、スコット・マクトミネイ、マルセル・ザビッツァー、ドニー・ファン・デ・ベーク、ジダン・イクバル、コビー・メイヌー、ハンニバル・メイブリ(バーミンガムへローン移籍)

 現在のマンチェスター・ユナイテッド最大のストロングポイントは中盤だ。カゼミーロ、クリスティアン・エリクセン、ブルーノ・フェルナンデスから形成されるトライアングルはワールドクラスであり、彼ら3人がスタメンに名を連ねた公式戦21試合は17勝3分1敗と圧倒的な強さを誇っている。日本時間8日に行われたウェストハム戦がこの3人が揃っての初の敗戦だった。

 この3選手が来季も継続してプレーすることができれば、マンチェスター・ユナイテッドはタイトル争いに絡んでくるだろう。その一方でサブの選手は今夏にも入れ替わるかもしれない。放出候補筆頭がドニー・ファン・デ・ベークだ。アヤックス時代にエリック・テン・ハフ監督の指導を受けた同選手だが、怪我の影響もあって出場機会は限定的で、何よりプレミアリーグの強度にまだ適応できていないという課題がある。ここ数年の結果を踏まえると、オファーがあれば売却に踏み切る可能性が高い。

 そしてマルセル・ザビッツァー、スコット・マクトミネイ、フレッジの3人は流動的だろう。ザビツァーは現在バイエルン・ミュンヘンからのローン移籍であり、新監督のトーマス・トゥヘルが残留を望むかによって去就が変わる可能性が高い。マンチェスター・ユナイテッドからすれば、移籍金が高額とならなければ買い取りを望むだろう。

 マクトミネイはマンチェスター・ユナイテッドのアカデミー出身の選手であり、クラブの環境にもコミットしているが、他クラブからのオファーが殺到している状況だ。以前と比較すると改善傾向にあるが、エリクセンであれば最終ラインからの縦パスをダイレクトで味方選手へとはたけるところを、マクトミネイの場合はワンタッチ、ツータッチを要する。その結果、ビルドアップに詰まる傾向にあり、テン・ハフ監督のスタイルにマッチしているとは言い難い。出場機会も現体制となってから大幅に減っており、代役を確保できれば売却に応じる可能性もあるだろう。

 フレッジは途中からの交代カードであり、中盤のスペースを埋めるオプションとして有効だ。ハードワークを欠かさないこのブラジル代表MFはテン・ハフ監督からも高い評価を受けている。その一方でスタメン出場がほとんどなく、現在の契約も24年夏までということを考慮すれば、今夏の放出候補になるかもしれない。

 マンチェスター・ユナイテッドにとって中盤は補強ポイントでもあるが、絶対的な3選手がいることもあり、ストライカーや右SBと比較するとその優先度は低そうだ。そのためザビツァーの買い取りを含めてユーリ・ティーレマンス(レスター)やルベン・ネベス(ウルブス)など、安価で獲得が可能な選手たちの補強が現実的だろう。大金を使う可能性があるのは、昨夏も獲得を狙ったフレンキー・デ・ヨング(バルセロナ)が市場に出た場合のみだ。

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