選手たちに向けた楠瀬監督の感謝の言葉
「相手が私たちを分析してきていることは直ぐに分かりましたし、そこで何ができるか、個人とチームのアイデアが大事で、『何かうまくいかない』で進めてはいけなかったと思いますし、『いつか点が入るだろう』と思っている選手もいただろうし甘さが出たと思います」
試合は延長戦に突入し、118分にはクロスのこぼれ球を高橋がダイナミックに反転しながらシュートを放つも僅かに枠を捉え切れず、そのままPK戦を迎える。
この時、武漢江大は1つの奇策に出る。延長戦終了間際に「PKで強みを発揮する」(チャン・ウェイウェイ監督)という、身長も高く手足の長いチェン・チェンというゴールキーパーをPK要員としてピッチに送り出した。
まず浦和の1本目として高橋が落ち着いて決め切る。「(相手GKは)PKのために入ってきたと思います。多分、皇后杯でのPK戦を分析していたと思いますが落ち着いて蹴ることができました」と言った。
その後、ともに1人ずつが失敗し、迎えた6人目。浦和の伊藤のキックはセーブされるも、相手も失敗に終わる。そして8人目の遠藤優が止められると、武漢江大に決められPKスコア5-6で涙を呑んだ。
楠瀬監督は「PK戦については僕が指名しているので、順番などは僕に責任があります。『はい!」といい返事をして蹴ってくれた選手たちには感謝しています」と話した。
そのなか、試合終了のホイッスルが鳴ると、高橋はPK失敗に終わり泣き崩れる遠藤に声をかけにいった。