3人の日本人選手はどうなる?
ここまでの話を踏まえると、菅原由勢や松木玖生(ギョズテペにローン移籍)、高岡伶颯(U-21に加入)の3人の日本人選手の将来を心配するファンも多いだろう。
ただ、1つ言えるのは現状より悪くなる可能性は限りなく低い。新任のスポースTDがどのようなチーム作りをするかは、就任直後ということもあって現時点では定かではない。しかし、明確な計画を立ててプレミアリーグ復帰を目指すことは確かだ。
今季のサウサンプトンは、このプランが根本から揺らいでいたため、何もなかった。それが変わってクラブの進むべき方向性が見えてくるいのはポジティブな点で、大規模な人員整理が行われる可能性が高い。降格直後はチームをリセットする意味でも、膿を出し切った方が良いだろう。
次期監督がどのようなスタイルを志向する人物かによって求められる選手のキャラクターが変わるため、特に菅原と松木の両選手が戦力と見なされるか、放出候補になるのかは現時点ではわからない。
4月13日にイギリスへ出国したばかりの高岡は、ひとまずU-21チームに合流するそうだ。トップチームは大きく揺らいでいるが、サウサンプトンのアカデミーが優秀であることは普遍的である。
今季ブレイクしたディブリングは、昨季のチャンピオンシップで2分間しか出場していないが、いきなりトップチームで活躍した。彼のようなエリート街道を歩むパターンもあるが、まずはイングランドの環境に慣れつつ、U-21で定位置を掴み、その後は下部リーグへのローン移籍というのが現実的なステップアップとなるだろう。
ほぼ焼け野原に近い状況のサウサンプトンが、新たなテクニカル・ディレクターを招いてどのように生まれ変わるのか。日本人選手の動向も含めて、今後の動きを見守っていきたい。
(文:安洋一郎)
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