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フォーカス 8か月前

もっと評価して! プレミアリーグ、過小評価イレブン。市場価値よりも実力がある選手たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

CB:エズリ・コンサ(アストン・ヴィラ/イングランド代表)

エズリ・コンサ
【写真:Getty Images】

生年月日:1997年10月23日
市場価値:3500万ユーロ(約56億円)
今季リーグ成績:29試合1得点0アシスト

 昨季フィルジル・ファン・ダイク(リバプール)は完全復活を印象づけるパフォーマンスを披露した。プレミアリーグにおける地上戦と空中戦を合わせたデュエル勝率は75.6%。このスタッツを欧州5大リーグで唯一上回った(75.9%)のがエズリ・コンサ(アストン・ヴィラ)だった。

 アストン・ヴィラがプレミアリーグに復帰した2019年夏に加入してから、その成長は凄まじい。彼の最大の強みは対人守備における強さ。今季を含めた過去3シーズンでプレミアリーグの地上戦勝率で1位に輝いており、いずれも75%以上という驚異的な勝率を記録している。

 彼の守備対応は堅実だ。相手アタッカーと並走しながら相手がスピードアップした瞬間にそれを上回るギアに切り替え、身体を入れて奪い切るケースが多い。

 スライディングタックルを代表する派手な守備が少ない中でも確実にマイボールにできるのが特長で、相手より先にボールに触れ、ファウルを誘うことも得意。一昨季と昨季はDFの中で最多の被ファウル数を記録した。

 この守備性能の高さに加えて、ウナイ・エメリが監督に就任してからはビルドアップでも成長を見せている。相手のプレッシャーが緩ければドリブルで持ち運び、最終ラインからの縦パスや対角線へのフィード、裏のスペースを狙ったロングボールなど、ボールを供給する精度も上がっている。

 3月に初陣を迎えたトーマス・トゥヘル体制のイングランド代表では、フィールドプレーヤーでハリー・ケインと並んで2試合連続でのフル出場を記録。今後はスリーライオンズでも重要な存在となるかもしれない。

CB:イリア・ザバルニー(ボーンマス/ウクライナ代表)

イリア・ザバルニー
【写真:Getty Images】

生年月日:2002年9月1日
市場価値:4000万ユーロ(約64億円)
今季リーグ成績:31試合0得点0アシスト

 今夏の移籍市場でCBの目玉候補として期待されているのがディーン・ハイセンだ。昨夏にユベントスからボーンマスに加入して以降、目覚ましい活躍を披露するスペイン代表DFには、多くの強豪クラブが獲得に関心を示している。

 その相方であるイリア・ザバルニーも非常に能力が高い。そのクオリティは若手選手の中ではトップクラス。苦手なプレーがなく、今季のプレミアリーグでの地上戦勝率は62.6%、空中戦勝率は64.4%と高いアベレージを記録している。

 プロデビューしてから1ヶ月後にウクライナ代表デビューを飾ったことで知られるザバルニーは、22歳ながらA代表のキャップは47試合を数える。クラブレベルでも165試合に出場と経験が豊富で、リーダーシップも彼の特長の1つだ。

 近年のボーンマスの傾向として顕著なのが、どうしても獲得したい有望株の場合は、負傷中などのリスクを冒してでも契約している(アレックス・スコットやタイラー・アダムスら)こと。ザバルニーもその1人で、加入から数ヶ月は試合に出場することができなかったが、その1年後には守備陣の主軸にまで成長した。

 守備面での貢献度の高さに加え、ドリブルでの持ち運びや縦パス、ロングフィードの質も高い。これはデビッド・モイーズがエバートンの監督に再任する前まで、プレミアリーグで最もロングボールを蹴っていたボーンマスにとっては重要な要素だ。

 相手にクリアされにくい質のボールを供給することで、前線の選手のセカンドボール回収を助けている。ボーンマスからすると、ハイセン以上に欠いてはいけない選手だろう。

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