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コラム 8か月前

プレミアリーグでシーズン途中の監督交代が減少? その理由とは。広がる“格差”によって起こるチーム作りの変化【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

アンドニ・イラオラを信じ続けたボーンマス

 シーズン途中の監督交代が少ない。これは各チームが中・長期的なプランを掲げていることを意味している。10年ほど前と比較をすると、意思決定の部分がオーナーの感情的なものではなく、優秀なディレクターらを中心としたフロントが組織されたことにより、ロジカルな判断が可能になった。

 そのため、多少の成績不振でも上層部が現場を信頼して我慢し続ける傾向にある。例えば、昨シーズンのオフにアンドニ・イラオラを新監督に招聘したボーンマスは、開幕9試合で3分6敗と勝利がなかった中でもスペイン人指揮官を信頼し続けた。

 その結果、チームは中盤戦以降に大きく巻き返し、最終的にはボーンマスのプレミアリーグにおける史上最多勝ち点を「48」に更新。クラブ規模で言えば大成功のシーズンを送った。

 監督を信頼することを前提に、当初の計画から大きく外れたことで軌道修正をする必要が生まれると、シーズン途中に監督交代を決断するチームも出てくる。

 では、途中就任の監督には何を求めるのだろうか。該当のクラブが置かれている状況にもよるが、第一優先の目標となるのがプレミアリーグへの残留である。

 この短期的な目標である「残留」のハードルが、直近の2シーズンで大きく下がっている。

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