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コラム 2週間前

無冠確定のアーセナル。アルテタではタイトル獲得は難しいのか。完璧主義者が陥る“負のスパイラル”【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

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 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ベスト4にて、パリ・サンジェルマン(PSG)に力負けしたことでアーセナルの5シーズン連続での無冠が確定した。毎年のように大型補強をしている中で、ミケル・アルテタ政権で獲得したタイトルは1つのみ。就任6季目を迎えた指揮官が抱える課題とは。(文:安洋一郎)

アーセナルの5シーズン連続での無冠が確定


【写真:Getty Images】

 アーセナルに足りないものは何なのだろうか。

 今季を含めた直近の3シーズンで、ミケル・アルテタのチームはタイトルまで“あと一歩”という所にまで迫っている。しかし、優勝チームとの間にある“一歩”の差を縮めることができていない。

 2022/23シーズンはプレミアリーグ第32節まで首位に立っていたが、第33節にマンチェスター・シティとの直接対決に敗れて2位へと後退。2023/24シーズンも同じく第32節まで首位だったが、第33節にアストン・ヴィラに敗れて2位へと順位を落とした。

 今シーズンのリーグ戦はリヴァプールに独走を許したことで、すでに2位以下で終えることが確定。一方でUEFAチャンピオンズリーグ(CL)では優勝候補のレアル・マドリードに勝利して準決勝に進出したが、同じく初優勝を目指すパリ・サンジェルマン(PSG)に惨敗。内容面でも2試合ともに完敗という厳しいものだった。

 CLベスト4での敗退が確定したことで、5シーズン続けての無冠が確定した(FAコミュニティ・シールドは含まない)。2019年12月に発足したアルテタ体制で獲得したタイトルは、就任初年度のFAカップのみであり、トロフィーから見放される日々が続いている。

 フットボールは常に相手がいるスポーツであり、自分たちのパフォーマンスだけが優勝に届かない理由ではない。ただ、“あと一歩”が足りない状況が続いていることは決して偶然ではないだろう。

 その理由の1つを占めるのは、就任6シーズン目を迎えた指揮官アルテタかもしれない。

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