タイトルを取れるクラブとそうでないクラブの差
昨シーズンのマンチェスター・シティは公式戦59試合を戦った中で4000分以上のプレータイムを記録したのが3人。一方のアーセナルは公式戦52試合と7試合も少ないのにも関わらず、4000分以上のプレータイムを記録した選手が5人もいた。
ある程度はプレータイムを分散させつつ、シーズンの最重要場面ではベストのメンバーを組んで最高のパフォーマンスを発揮させる。これが毎年のように最終盤にピークを持ってくるペップシティの強さであり、逆にアーセナルは主力の怪我や疲労の蓄積で、ピークを最も重要な最後に持ってくることができていない。
かつての師匠とアルテタの間にある明確な差は、選手起用における柔軟性の部分だろう。
しかし、今シーズンに限定すると、両チームともに思い通りのシーズンを過ごせていない。近年のプレミアリーグは少数精鋭で成功を収めたマンチェスター・シティの影響が大きいのか、アーセナルも含めてスモールスカッドのチームが多かった。しかし、異常なまでの過密日程を少人数で乗り切ることが難しい時代になっている。
今シーズン、選手の起用法で頭を悩ませたことを踏まえると、アーセナルのフロント陣はより巨大なスカッド作りを目指す可能性がある。
特に9番タイプのエースストライカーになり得る選手の獲得は必須だ。現時点でリーグ戦の2桁得点者がおらず、純粋な点取り屋の補強は今夏の最重要テーマになるかもしれない。