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コラム 7か月前

小杉啓太は「長い間求めているタイプ」。アタランタへの移籍を躊躇するべきではない。懸念点があるとすれば?【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

なぜ狙われる? アタランタの現状とは

 4枚の中盤の左サイドに置かれることは間違いないだろう。小杉が所属するユールゴーデンIFは、フィンランド人のヤニ・ホンカヴァーラが指揮し、4-2-3-1が多くの試合で採用されている。ガスペリーニが編み出したこの3-4-3のシステムに、小杉が適応するには多少の時間がかかると見られるが、まだ19歳と若く、伸び代は十分にあるはずだ。

 仮に小杉がアタランタに加入した場合、この左サイドのポジションでライバルとなるのが、前述のルッジェーリ。187cmと大柄ながら、機動力に優れたサイドアタッカーだ。クラブの下部組織出身で、22歳ながら、プロキャリアは5年目を迎えている。

 今季のリーグ戦で27試合(うち先発出場は17)に出場したこのルッジェーリと定位置を争っているのが、ダヴィデ・ザッパコスタである。最初にアタランタに在籍した14/15シーズンにセリエAデビューを飾り、トリノを経て、チェルシーでもプレーした経験を持つ。

 右サイドを本職とするザッパコスタは、左サイドでも持ち前の攻撃力を発揮し、今季は28試合に出場し、4ゴール3アシストを記録するなど好調を維持している。ただ、6月には33歳を迎え、年齢的な衰えも懸念されており、このサイドの層の薄さも否めない。

 そこで、このポジションのバックアッププレーヤーとして、小杉に関心が寄せられたのだろう。当面は控えでの起用が予想されるが、アタランタは来季もCLに出場することが決まっているため、小杉にも多くの試合で出場機会が訪れ、アピールの場があることは間違いない。

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