MF:鎌田大地(かまだ・だいち)

【写真:Getty Images】
生年月日:1996年8月5日
推定年俸:642万ユーロ(約10億7200万円)
所属クラブ:クリスタル・パレス
24/25リーグ戦成績:32試合0ゴール0アシスト
642万ユーロ(約10億7200万円)の年俸が安いと感じさせるような1年ではなかったものの、クリスタル・パレスの鎌田大地獲得は成功だったといえるのではないだろうか。
フランクフルトからラツィオに移籍した昨季は、マウリツィオ・サッリ監督のもとでこそ苦しいシーズンを送っていたが、指揮官がイゴール・トゥドールに交代すると状況は一変し、一気にチームに欠かせない存在になった。
ただ、シーズンオフにフロント陣と契約交渉がもつれたことでクラブを退団することとなり、フランクフルト時代の恩師であるオリヴァー・グラスナーが監督を務めるクリスタル・パレスへと加入している。
この移籍はフリー移籍であることから年俸は割高となり、結果的にチーム内トップの高給取りに。昨季終盤に怒涛の快進撃を見せたC・パレスで、グラスナーのもと活躍していた鎌田が今季どんな活躍を見せてくれるのか、期待が高まっていたはずだ。
しかし、そうして迎えたシーズン序盤は苦悩の日々が続く。2シャドーやダブルボランチの一角で起用されたものの、プレミアリーグの強度やスピードに慣れず、ときには失点の起点となってしまうことも。開幕当初はチームの順位が低迷しており、その怒りの矛先が高年俸の鎌田に集まることも少なくなかった。
それでも、シーズン後半は主にボランチとして上り調子のチームに順応。先日行われたFAカップ決勝では決勝点の起点となり、C・パレス史上初の主要タイトル獲得という偉業達成に貢献している。今や、シーズン序盤戦にあった批判的な声が、あまり聞こえてこないのが事実だ。
ただ、エベレチ・エゼやジャン=フィリップ・マテタ、マーク・グエヒらよりも高い金額を受け取るに相応しいかどうかは、まだわからない。チーム最高給だからこそ、常にハイパフォーマンスを約束しなければならない。戦術に適応してきたこれからが、本当の勝負だ。
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