なでしこジャパン・WEリーグ　最新ニュース

【写真：Getty Images】

慣れない右サイドバック起用「次の代表に呼んでもらえるように」

　東アジアE-1サッカー選手権2025決勝大会 韓国の第3戦が16日に水原ワールドカップ競技場で行われ、なでしこジャパン（日本女子代表）は中国女子代表と対戦した。両者は互いに決定機を欠き、スコアレスドローで試合を終えている。慣れないポジションに懸命に適応しようとする山本柚月のプレーが印象的だった。

　なでしこジャパンが優勝するためには勝利が必須に近い状態だった。「全員で勝とうというところで臨みました」。チームとして目指すべき方向がはっきりしているからこそ、個人としても迷いはなかった。

　所属する日テレ・東京ヴェルディベレーザでは普段プレーしないサイドバックというポジションでプレー。もともと攻撃的な選手である山本にとって、「なかなかドリブルでチャレンジしづらいサイドバックなので、どう攻撃の起点になるか」を考えながらプレーしていた。

　その答えの一つとして彼女が意識したのは、攻撃の起点となるキック。「FWだったり、奥の選手を見るというのは意識しました」と語るように、ボールを持ったときは前方の状況を冷静に把握し、味方を活かす工夫を続けた。

　試合を終えた今、視線はすでに次に向かっている。

「次の代表に呼んでもらえるように、自チームに帰ってより成長しなければいけない」と山本は言う。「中国にプレッシャーをかけられた場面でミスをしてしまうこともあったし、サイドバックで攻撃が求められている中で自分の力を発揮できたかって言われると、そうではない」と自己分析している。

　慣れないサイドバック起用を前向きに捉えている山本。だからこそ、「次代表に呼ばれた時に、もっとそういったところを出していけるようにしたい」とベレーザでのレベルアップを誓った。

（取材・文：加藤健一【韓国】）

【関連記事】
なでしこジャパン、苦しすぎる無得点…。低調なパフォーマンスに終わったのは？【中国戦どこよりも早い採点】
E-1はもう開催なしでいいのでは？観客数最悪、競争力なし、注目度なし。日本代表の参加に意味ある？
なでしこジャパン、長谷川唯らの3ショットを披露！ マンチェスター・シティが新シーズンへ向けて始動

【了】