「私の中では迷いはなかった」

【写真:Getty Images】
「子どもの頃、セリエAをとてもよく観ていて、ミランが私のお気に入りのチームだった。というのも、私のアイドルであるボバンがいたからだ」
ズボニミール・ボバンは、ディナモ・ザグレブからミランへ1991年に加入した。バーリへのレンタル移籍を経て、1992年から9年にわたり在籍し、4度のスクデットに加え、93/94シーズンにはCL制覇を成し遂げた。
ボバンがミランに残した鮮烈な足跡は、その後に続くクロアチア人選手にとってミランへの道を切り開く先駆けとなった。
ダリオ・スモイエ(97/98)、ドラジェン・ブルンチッチ(00/01)、ダリオ・シミッチ(02-08)、ニコラ・カリニッチ(17/18)、マリオ・パシャリッチ(16/17)、イヴァン・ストリニッチ(18/19)、アレン・ハリロヴィッチ(18-20)、アンテ・レビッチ(19-23)、マリオ・マンジュキッチ(20/21)らが“パイオニア”の後に続いた。
ミランの11人目のクロアチア人選手となったモドリッチは、5月26日にミランSDに就任したターレの訪問がミラン入りを決断した要因になったことを明かしている。
「ほかにもオファーはあったけれど、ミランから連絡が来たとき、私の中では迷いはなかった。最初の瞬間からミランに行きたいと思っていた。スポーツディレクターの(イグリ・)ターレがクロアチアまで来てプロジェクトを直接説明してくれたことも心に響いた。
彼がどれだけ熱意を持っているかが伝わってきたし、それもとても重要だった。そして、ミランはヨーロッパでも屈指のビッグクラブの一つだ。ミランは“凡庸”に満足するようなクラブではない。できる限り高い目標を掲げるべきだ。タイトルを獲り、世界のトップチームと競い合うという目標だ」
ミラン幹部入りを果たしてすぐに大きな仕事を成し遂げたターレは、獲得を決意した経緯をこう語る。