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コラム 4か月前

「壁にぶち当たりに行く」鈴木唯人は逆境を糧にブンデスリーガへ駆け上がった。苦しい日々と引き換えに「必ずいいときが来る」【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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 デンマークの強豪ブレンビーで結果を残し、再び5大リーグ挑戦の権利を手にした鈴木唯人。彼が次の舞台に選んだのはドイツ・ブンデスリーガ。あえて困難な環境を選び続けてきた23歳は、試行錯誤を重ねながらその先に待つ未知の挑戦に立ち向かう。(取材・文:加藤健一)

「もともと逆境みたいなものが好き」

鈴木唯人
【写真:Getty Images】

 デンマークで過ごした2年間は、鈴木唯人を大きく成長させた。

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 初の海外挑戦の場として鈴木が選んだのはフランス。市立船橋高校から清水エスパルスに加入して3年間プレーし、欧州へと活躍の舞台を移した。初の海外挑戦となった舞台はストラスブールだった。

「やっぱり(現地の言葉は)喋れた方が間違いなくいいけど、自分は逆に喋れないで行っても面白いかなと最初は思っていて」

 NIKEの新スパイク「PHANTOM 6(ファントム6)」のローンチイベントがサッカーショップKAMO原宿店で11日に行われ、松木玖生とともにトークイベントで高校生に向けて鈴木はこう言っていた。

 この言葉だけでは、少し誤解を生みそうだったので、イベント後に詳しく訊いてみると、「もともと逆境みたいなものが好きなので、そういうものに当たってこそ強くなれる感覚は昔から凄くある」と話してくれた。

 壁はすぐに現れた。加入から間もなく、2月2日の第21節・スタッド・レンヌ戦から7試合連続でベンチ入りするも、出番は回ってこない。待ちに待ったデビューまではレンヌ戦から2か月半後の4月16日まで待つことになった。

 そのデビュー戦でいきなりゴールを決めたが、立場は変わらなかった。出場時間は33分に留まり、ストラスブールでの挑戦はわずか4か月ほどで終わる。21歳だった鈴木は清水への帰還を余儀なくされた。

 鈴木は当時の心境を次のように振り返る。

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