前回対戦からの大きな改善
3月に行われたアーセナルとの前回対戦(△1-1)と比較すると、彼らの改善されたポイントが見えてくる。
この試合のマンチェスター・ユナイテッドは前進に苦労していた。アーセナルの整理されたハイプレスを前に露骨に苦戦し、CBから苦し紛れのロングボールを多用。しかし、前線に入ったジョシュア・ザークツィーらもボールを収めることができず、安定した前進のパターンが作れずにいた。
プレシーズンを経た今季開幕戦ではこれらの課題が大きく改善されている。最も分かりやすい結果として出ているのが「ロングボール」の成功率だ。
3月の試合はチームとして51本のロングボールを蹴り、成功したのはわずか13本。成功率は25%だった。それが今節はチームとして68本のロングボールを蹴り、42本を成功させている。成功率は62%と40%近くも上がった。
高さが武器の新加入ベンヤミン・シェシュコもベンチスタートで、前線の並びはマテウス・クーニャ、メイソン・マウント、ブライアン・エンベウモと空中戦に強いキャラクターを並べた訳ではない。
それでも長いボールを効果的に使って前進することができていたのは、出し手と受け手の整理ができていたからだろう。