「相手のゴールキックはチャンス」その言葉の真意は…
京都のプレーには無駄がほとんどなく、すべてのアクションに目的があり、シンプルで効果的だ。守備では前線から積極的にプレスをかけ、最終ラインでは慌てず冷静に対応する。攻撃では全員が同じイメージを共有しており、簡潔かつ生産的に展開され、最後は決定力のあるフィニッシュで締めくくられる。
これはもちろん、ラファエル・エリアスという優れたストライカーの存在に助けられている面もある。彼は非情なまでの決定力を持つだけでなく、チームのためにハードワークを惜しまない素晴らしい選手だ。しかし、京都の成功は何よりも、チーム全体の「one for all, all for one(一人は皆のために、皆は一人のために)」という精神に根ざしており、それは監督の指導から始まっている。
曺監督は欧州サッカーの映像分析に没頭することで知られる熱心な研究者であり、東京戦後には、相手のゴールキック時の自チームのプレスが非常に効果的だった点を強調した。
「相手のゴールキックはチャンスだと思っていて、それを今までも愚直に繰り返してきた。今日はそれが1点、2点に直結しましたが、それは昨日今日言い出したことではなく、以前からずっと言い続けてきたことです」
「プレミアリーグ開幕節のマンチェスター・シティ対トッテナムの試合でも同じようなゴールが生まれました。こうしたゴールは信じ続けなければ生まれないものです。中には“あれはゴールではなくアクシデントだ”と言われることがあるのを、監督として非常に残念に思います」