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「メリットはあるが」三笘薫ら輩出、日本は才能の輸出国!?供給源のジレンマも「優秀な選手を引き留められない」【海外の反応】

text by 編集部 photo by Getty Images

ブライトンの三笘薫
【写真:Getty Images】

三笘薫ら欧州リーグに渡る選手は増えているが…

 ブライトンに所属する28歳の日本代表MF三笘薫をはじめとして、近年では欧州リーグで活躍する日本人選手が増えている。このように母国からヨーロッパへ渡る選手は多く、英メディア『サプライズスポーツ』が27日に「才能の輸出国。世界で最も価値のある選手を輩出する国はどこ?」と題して分析した。

 過去には中田英寿氏がローマで活躍し、中村俊輔氏がセルティックで数多くのタイトルを獲得するなど、一部の日本人選手が欧州で名を馳せていた。しかし、近年ではレアル・ソシエダの日本代表MF久保建英、三笘、リバプールの日本代表MF遠藤航といった数多くのプレイヤーがビッグクラブ等でプレーしており、もはや目新しさが無い状況となっている。かつてブラジルやアルゼンチンが辿った道筋を、日本も歩み始めているのかもしれない。

 同メディアは「ブラジルはペレからネイマールまで数々のレジェンドを輩出し、アルゼンチンもディエゴ・マラドーナやリオネル・メッシといった象徴的存在で肩を並べてきた。フランスはクレールフォンテーヌ国立研究所を中心とした育成システムを武器に“ユース育成大国”として地位を確立し、現代サッカー教育の基準を築いている」と分析。ただ、最近はアフリカの台頭が著しく、欧州クラブとパイプを築くことによって、提携先からステップアップしたセネガル代表FWサディオ・マネのような選手を生み出している。

 だが、これには問題もあり「人材を輸出し続ける国にとって、それはチャンスであると同時にジレンマでもある。輸出国という言葉には、国内リーグが優秀な選手を引き留められないというニュアンスもある。輸出国はサッカー界の供給チェーンを支える重要な役割を果たしており、移籍金など収入源、国際的な知名度、若手への動機づけといったメリットもある。デメリットとしては、国内リーグが供給源と化して、自立したエリートリーグに成長できないことだ」と指摘した。実際、ブラジルやアルゼンチンは多くのスター選手を生み出しながら、国内リーグの競争力は落ちている可能性がある。

 同メディアは、次なる輸出大国になり得る存在として、ナイジェリア、日本、米国を挙げた。日本については「技術的に洗練された選手が継続的に欧州へ行くだろう。スカウティングの拡大により、波は大きくなり続けている」と伝えた。そして、国内リーグの成長と輸出の両立が重要との見解を示している。

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【了】

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