【写真:編集部】
湘南ベルマーレ石井久継が明かした苦しい胸の内
湘南ベルマーレは31日、明治安田J1リーグ第28節でガンバ大阪と対戦する。前節のファジアーノ岡山戦に敗れたことでリーグ戦は11試合未勝利となり、今季初の降格圏に沈んだ。途中出場と短い時間ながらも徐々に出場機会を増やしている石井久継は、チームのためにという気持ちが人一倍強いからこそ、自身のふがいなさを感じていた。
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週の半ば、報道陣に公開されたトレーニング終わり、どんどん選手が引き上げていく中、最後まで残って黙々と居残り練習をしていた石井の姿が印象的だった。
「オフで休んでボールの蹴り方が変な感じだったんで、ボールタッチだけ確認していました」と自身の感触を確かめていた。
チームはリーグ戦で5月11日の東京ヴェルディ戦に勝利して以来、およそ3か月半白星から遠ざかっている。前節の岡山戦で敗れ、順位は降格圏の18位に下がってしまった。
湘南は今季、先制点を奪われ、劣勢を強いられる展開が多い。石井は現状について、「ベンチからとかベンチ外からなので、中の気持ちはわからないですけど」と前置きしたうえで、こう答えた。
「岡山戦で言うと、0-0で(前半終えて)帰ってきて、押し込まれていて、気分的にも内容でも負けてるけど、0-0だったので『やられてないからいいじゃん』って。試合の中ではそういうモチベーションで見た方が絶対いいし、反省は試合が終わってから考えればいい」と自身の見解を示し、自戒を込めるようにさらに続けた。
「試合中は『やられなかったら俺ら大丈夫』っていうメンタルでやり続ければ、自分たちにチャンスが来たときに『来たぞ』っていうふうに(なる)。そのためには後半で出る選手が勢いづけるプレーをすることで試合の中の雰囲気も変わりますし、湘南サポーターの雰囲気も変わると思います。途中から出る選手がパワーを加えて、試合の流れを変えないといけないなって感じました」
先発ではなく、途中から出場するからこそ、より強くそう思うのだろう。
プロ2年目の石井はここまで10試合に出場し、1ゴール0アシストと中々思うような結果を残せていない。シーズン序盤こそ途中出場ながらプレータイムはあったが、4月以降はベンチを温める日々が続き、メンバー外も味わった。
自チームで出番がない一方で、2026年のロサンゼルスオリンピックに向けた世代別代表に選出されれば出場機会を得る。そんなバランスの悪さも含めて、文字通り苦しい時期を過ごしていたはずだが、最近は途中出場ではあるものの、3試合連続で出場機会を増やしている。
「今年は皆さんが思っている以上に結構苦しい時期が多くて、今でも泣きそうになるぐらいきつかったんですけど。湘南のためにっていう気持ちが誰よりも強いから、中々力になれなくて本当に悔しい日々で。メンバーに入らない、選ばれなかったときは誰よりも悔しかった」と言葉に詰まりながらもここまでの日々を吐露した。
「ジュニアユース、ユースと6年間、今プロ2年間やって8年間、湘南で過ごしてきて、この苦しかった期間があるから成長できたっていうふうに思える日が来ると信じて、今もやってます。どんなときも湘南サポーター、記者の方も含め自分を気にしてくれてるのがすごい伝わってたので申し訳なさと、早くチームを勝たせたい、力になりたいっていう気持ちでとにかくやってた。今はちょっとずつ試合に絡めてますけど、まだまだこんなんじゃ満足できないし、早く勝利を届けたいなと思います」
アカデミー出身の20歳の逆襲はまだまだこれからだ。
(取材・文:竹中愛美)
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