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コラム 3か月前

鈴木唯人はサッカー日本代表で「何かを起こす」。勝負のアメリカ遠征、「今は非常に充実」しているからこそ結果を【現地コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by 加藤健一

「ああいうところで何かを起こすきっかけになれる選手だと…」

 だからこそ、今回こそはゴールやアシストといった目に見える数字を残すことが肝要だ。6月のFIFAワールドカップ(W杯)26・アジア最終予選(3次予選)では好印象も残しながらも、結果がついてこなかっただけに、9月シリーズは重要な勝負になる。

 9か月後の大舞台を引き寄せるためにも、非凡なセンスを秘めた男はこの好機を是が非でも活かさなければならないだろう。

 代表経験の乏しいパリ五輪(オリンピック)世代の若武者にとっては重圧がかかる2連戦になりそうだが、そういう時でもひらめきやアイデアを出せるのが鈴木のいいところ。

 オーストラリア代表戦でも右シャドウから左に流れてスペースを突くプレーなどを披露。臨機応変な判断で変化をつけるべく、積極的なアクションを起こし続けていた。

「単純にチームで求められている形だけでは崩し切れないというのは分かっていました。例えば、久保選手が左足で持った時には、『ここまではパスが出てくるだろうな』と予想がついたので、何回か中に入って縦パスを受ける動きにもトライしましたね。

 僕のストロングはライン間の厳しいところで受けて仕事をすること。ああいうところで何かを起こすきっかけになれる選手だと思っているので。今は試合を積み重ねて自分の特徴を分かってもらうように我慢し続けていくしかないなと思っています」

 6月シリーズの際、鈴木はこんな話をしていたが、3か月前より周りも彼への理解を深めているだろうし、「ボールを渡せば、何か違いを作ってくれるかもしれない」という期待も示してくれそうだ。

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