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コラム 3か月前

両WBがフィニッシュに絡めない。三笘薫はその課題に直面する。サッカー日本代表の戦術と自分らしさを両立するため【現地コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by 加藤健一

世界トップクラスのアタッカーになるために必要なこと

 1年後のW杯の大舞台で世界トップクラスのアタッカーの仲間入りを果たすためにも、彼はフィジカル面を強化し、走力を引き上げ、緩急のつけ方やエネルギーの効果的な出し方を体得することが肝要だ。

 ブライトンと代表の行き来も大変だが、それをやり抜いて、常に安定した状態を維持することもポイントになってくる。それは第2次森保ジャパン発足時に本人が掲げていたテーマでもある。

 冨安健洋、田中碧といったプレミアリーグ経験者たちが軒並み負傷離脱している今の日本代表を見ても分かる通り、世界最高峰リーグと代表の掛け持ちは想像を絶するほどの難易度だ。今季の三笘にはその壁を乗り越えてほしいところ。

 やはり三笘がゴールに直結するプレーを見せてくれないと、日本代表はメキシコのような強豪国から勝利をもぎ取るのは難しくなる。それを多くの人々がこの試合から痛感させられたと言っていい。

 このまま行くと、移動・時差の伴う中2日で行われる9日のアメリカ合衆国代表戦で三笘は先発から外れるだろう。ただ、場合によってはジョーカーとして投入されるかもしれない。

 そこで短時間でもいいから、ゴールという結果を残してくれれば、彼自身のマインドもポジティブな方向に変化するだろうし、日本代表も勝ち切れる集団になっていく。

 そういった好循環が生まれるように、背番号7にはまずコンディションをしっかり整えることから再スタートしてほしい。

(取材・文:元川悦子)

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【了】

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