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コラム 3か月前

30分が限度のハイプレス。サッカー日本代表、WBの交換は強度復活にはならない。メキシコ戦で見えたこと【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

ハイプレスは30分間が限界?

 68分に三笘が左シャドーに移動、前田大然が左ウイングバックに入る。右も伊東純也が登場、堂安が右シャドーに移動した。

 すでに勢いを失いかけていたが、この交代でさらに攻撃力は鈍り、唯一、90分に上田が抜け出しそうになるチャンスもファウルで止められる。これで退場者を出したメキシコは10人となったが、得点どころかチャンスも作れずにドローとなった。

 30分間は素晴らしかった。一方で、それ以降のプレー内容に課題がみえた。

 日本のハイプレスはとてもよく機能していた。奪ってからのショートカウンターも威力があり、もう少しフィニッシュに精度があれば勝てていた試合だろう。ただ、ハイプレスの持続は30分間が限度ということもみえてきた。

 もともとハイプレスは90分間持続できるものではなく、20~30分間でいったん終息し、ハーフタイムを挟んで復活しても60~70分には再び終息するのが普通である。この試合もおよそ70分でウイングバックの交代を行った。

 カーレースのタイヤ交換のように三笘→前田、堂安→伊東と両翼を交換したわけだが、すでに流れは変わっていた。立ち上がりのようにハイプレスで抑え込むことができなくなり、リトリートしてミドルゾーンでのプレッシングに切り替わっている。

 つまり、70分に登場するウイングバックはその前とは求められるプレーが違うわけだ。

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