ハイプレスは30分間が限界?
68分に三笘が左シャドーに移動、前田大然が左ウイングバックに入る。右も伊東純也が登場、堂安が右シャドーに移動した。
すでに勢いを失いかけていたが、この交代でさらに攻撃力は鈍り、唯一、90分に上田が抜け出しそうになるチャンスもファウルで止められる。これで退場者を出したメキシコは10人となったが、得点どころかチャンスも作れずにドローとなった。
30分間は素晴らしかった。一方で、それ以降のプレー内容に課題がみえた。
日本のハイプレスはとてもよく機能していた。奪ってからのショートカウンターも威力があり、もう少しフィニッシュに精度があれば勝てていた試合だろう。ただ、ハイプレスの持続は30分間が限度ということもみえてきた。
もともとハイプレスは90分間持続できるものではなく、20~30分間でいったん終息し、ハーフタイムを挟んで復活しても60~70分には再び終息するのが普通である。この試合もおよそ70分でウイングバックの交代を行った。
カーレースのタイヤ交換のように三笘→前田、堂安→伊東と両翼を交換したわけだが、すでに流れは変わっていた。立ち上がりのようにハイプレスで抑え込むことができなくなり、リトリートしてミドルゾーンでのプレッシングに切り替わっている。
つまり、70分に登場するウイングバックはその前とは求められるプレーが違うわけだ。