「あれがなかったら…」
その矢先の64分。アメリカが得たフリーキックからクリスチャン・プリシッチがパスを受け、そのまま一目散にドリブルで前進し始めたのだ。
佐野は必死に寄せたが、スピードに乗った10番を止められず、スルーパスを出されてしまった。これがバログンに通り、関根大輝も剥がされ、右足シュートを決められた。
「2失点目のシーンで自分のところで剥がされた場面は、決められた時間帯もよくなかったし、あれがなかったらもう少し違った展開になったとも思う。自分たちがもう少し勇気を持ってプレーしないといけないっていう印象がありました」と佐野は反省しきりだった。
結局、この2点目が致命傷になったのか、日本は主力級が出てきた後も全く巻き返せずに0−2で完敗を喫した。
森保監督は「2チーム分、3チーム分の選手層を作らないといけない」と常日頃から口癖のように言っているが、実際のところは主力級が出ないと攻守の連係やチームの完成度が大きく低下する。改めて厳しい現実を突きつけられる格好になった。