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コラム 3か月前

「あれがなかったら…」サッカー日本代表、佐野海舟が悔やんだ“あの”瞬間。突きつけられた現実に「もっと自分が…」【現地コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

W杯本番に滑り込むために「自分が直面した課題を…」

「確かに今回は普段出ていない選手が多かったですけど、ゲームコントロールをもっと自分がしなければいけなかった。ディフェンスラインと攻撃を繋ぐところをもっともっとやらないといけないと思います。

 今日はセカンドボールも拾えなかったですし、自分が直面した課題を自チームに帰ってひたすらやるしかない。これを次に繋げないといけないですし、自分ができることをやり続けないといけないと思います」

 佐野は神妙な面持ちでコメントしたが、本当にこの完敗を糧にしなければ遠いアメリカまで赴いた意味がない。「守田や田中碧が戻ってきた途端、代表から外される」という最悪の状況だけは絶対に回避しなければならないはずだ。

 9か月後のW杯本番に滑り込もうと思うなら、この日できなかったセカンドボール回収や相手エースを止めるタイトなマーク、ボール奪取力、攻撃の起点となるプレーと、あらゆる要素を引き上げていくしかない。本人もそのことを痛感したに違いない。

 マインツでプレーしている時の佐野はもっと自信に満ち溢れているように映る。それだけボー・ヘンリクセン監督やチームメートから信頼されているからだろう。今の代表ではそこまでの地位を築けていないが、トライ&エラーを繰り返しながら、基盤を固めていくしかない。

 アメリカ合衆国代表戦でできなかったことをしっかりと直視したうえで、まずは改善に全力を尽くすことが肝要だ。そして、次のチャンスが巡ってきた時には目覚ましい進化を見せること。それが今の彼に課された重要命題と言っていい。

(取材・文:元川悦子)

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【了】

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