途中出場が増えていたアラーノが考えていたこと

　リーグの後半戦に突入してからは、メンバー入りを続けながらも途中出場が増えていたアラーノだが、変わらずに準備を続けてきた。

「試合に向けての準備という点においては、先発でも途中からでもやることは変わらない。あまり考えたくはないですが、いつチームの誰かにケガといったイレギュラーなことが起きるかわからないと考えても、いつでもピッチに入れる準備はしているし、気持ちも含めて整えています」

　これは、今シーズンから預かる『副キャプテン』という責任もあってだろう。もともと、SCインテルナシオナルのアカデミー時代にキャプテンを預かるなど、若い頃からそのリーダーシップに定評があったアラーノ。プロになってからも、コリチーバ時代にはキャプテン不在の試合が多かったこともあり「チームをまとめるリーダー的な役割を任されていた」という。そうしたキャリアにおいて、ガンバでの在籍4シーズン目を数える今シーズンは、日本でのキャリアでは初めて『肩書』を背負うことに。その責任もいいプレッシャーにしながら、チームが同じ絵を描いてプレーするための働きかけを続けてきた。

「ダニのもとでのサッカーも、3年目に入り、グラウンドの中で何をしなければいけないのか。このタイミングではどういうことを望まれているのかは、それぞれが理解しています。ただ、それを『チーム』として表現するには、みんなが同じ方向を向いて、同じ絵を描けるようにしなくちゃいけない。そのためには僕自身がまず、そこに行き着こうとする姿勢をピッチで見せなければいけないと思っています」