Jリーグは7月、全60クラブに関する2024年度の経営情報を開示した。これまで3月決算の柏レイソルと湘南ベルマーレを除外した状態で発表されていたが、この度改めて両クラブを含めた経営状況が明かされた。今回のランキングでは、そのなかの「入場料収入」に着目。チケット販売で最も多くの収益を得たクラブを紹介する。

5位：川崎フロンターレ

入場料収入：13億2900万円

　川崎フロンターレは2024年度の決算で入場料収入がクラブ史上最多の13億2900万円に達し、Jリーグ全体で5位にランクインした。

　この年、川崎はJ1リーグ戦で1試合平均2万1076人を動員し、年間入場者数はクラブ史上初の40万人超え（40万449人）を達成した。

　リーグ戦単体の入場者数はリーグ全体で10位だが、AFCチャンピオンズリーグ（ACL）、AFCチャンピオンズリーグエリート（ACLE）、YBCルヴァンカップでもホームゲームがあり、ホームゲーム開催数は「25」で2位となり、カップ戦を含めた観客数は7位となった。

　この堅調な動員を背景に入場料収入が伸びた一方で、注目されるのが運営コストの低さである。

　2024年の「試合関連経費」は3億1900万円と、トップ10クラブの中で最も低く、全体でも16位にとどまっている。入場料収入が10億円を超えるクラブの中では唯一の3億円台であり、その運営効率の高さは際立っている。

　試合関連経費には、スタジアム使用料や警備・運営委託費、設備維持費などが含まれるが、川崎はこれらを極めて効率的にコントロールしている。大規模な収入を確保しながらも、支出を必要最小限に抑えている点は、他クラブにとっても好例となる運営モデルだ。

　動員力と収益性、そしてコスト効率を高い次元で両立している川崎フロンターレ。その運営手腕は、今後のJクラブ経営の指標となるかもしれない。

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