「チームが良くなるなら、嫌われ役を自分が買って出るぐらいの気持ちでした」
「札幌は技術の高い選手が多いですし、ファミリー感があってみんな仲がいい。移籍してきた身として、すごい入りやすい雰囲気だなと思います。一方で少し緩い雰囲気だったり、もっとやらなくちゃいけないこともあるんじゃないかなという風にも思いました。自分の場合、夏の移籍だったので、今からチームを構築するという時間もない状況。
僕は決して一人で試合を変えられるほどのスーパーな選手ではないですけど、意識の部分、メンタルやマインドの部分は訴えかけられることがあると思っているので。そこは全面に出して、それで嫌われるんだったら別にその役でいいと思いますし、それでチームが良くなるなら、嫌われ役を自分が買って出るぐらいの気持ちでした」
浦上加入後、上昇気流に乗った札幌だが、第25節のV・ファーレン長崎戦でショッキングな逆転負けを喫した。「本当にあってはならない試合をしてしまいました」と振り返るほど、悔しさを露わにした浦上。サポーターへの挨拶後、咆哮をあげながら思わずペットボトルを叩きつけてしまうほど、痛恨の敗戦だった。
そして、この試合後に浦上を重宝していた岩政大樹監督が解任され、柴田慎吾新監督にバトンタッチされることになる。
「柴田監督が初めて指揮を執るという中、メンバーもどうなるんだろうとたぶん全員が思っていたと思います」
そう振り返る新体制で臨んだ、続くブラウブリッツ秋田戦。浦上は3バックの中央で変わらずスタメン出場した。だが、浦上が胸に刻み込むことになるシーンが起きてしまう。64分、浦上のトラップミスを突かれ、手痛い失点を喫したのだ。チームも新体制の初陣を黒星でスタートすることになった。