大混戦の明治安田J2リーグで一時は10位まで低迷していたV・ファーレン長崎だが、高木琢也監督就任後は7勝2分で盛り返し、自動昇格圏の2位・ジェフユナイテッド千葉と同勝ち点の3位に浮上した。ルーキーながら着実に出場機会を得ている松本天夢は激しいポジション争いでも常にブレず、チームを第一に戦い続けている。(取材・文:椎葉洋平)
「変え(変化)を作れる選手に」日々、吸収中の大卒1年目・松本天夢
【写真:Getty Images】
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直近の第28節・藤枝MYFC戦。ベンチスタートとなった松本天夢は71分、夏の移籍市場で加わったディエゴ・ピトゥカに代わってピッチに立った。時間帯は違えど、第27節・レノファ山口FC戦でも同様の交代で試合終盤にピッチへ向かっている。
「途中出場ということで、変え(変化)を作れる選手にならないといけないと思っています。試合をいいように変えられるようにしっかりベンチで準備して、試合に出たら結果を残してやろうという強い気持ちを持って試合に臨むようにしています」
その言葉通りに、この2試合ともピッチに立った時のスコアはイーブンながら、チームはその後に決勝点を挙げて勝利。数字に残る活躍ではないが、首位の水戸ホーリーホックを追随するチームにおいて松本は重要な役割を果たしている。
徐々にボランチでの出場機会が増えつつある一方、そのポジションには日本代表として48試合に出場した山口蛍と、J1の鹿島アントラーズで3シーズン活躍したピトゥカという強烈なライバルがいる。
「経験値というのは本当にすごい2人なので、学ぶものがたくさんある。自分はプロ1年目で、まだまだ全然だなと2人から感じられるので、これからもっといろんなものを吸収して自分に活かせるようにやっていきたいと思っています」
強大な競争相手がいるからこそ自分も成長できるという考え方。約7か月前、同様の発言を聞いたことを思い出した。