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Jリーグ 3か月前

「シーズン前、試合に出るのは考えられなかった」松本天夢がV・ファーレン長崎で成長できた理由。「長崎は本当にいいチーム」【コラム】

シリーズ:コラム text by 椎葉洋平 photo by Getty Images

慣れないポジションでプレーすることになっても

「同じポジションに経験豊富な選手だったりレベルの高い選手がいるので、その選手たちと一緒にできるというのは本当に光栄ですし、そういう選手からいろいろ学んで自分のものにしていきたいと思っています」

 今年1月の新体制記者会見で、新潟医療福祉大学から入団した松本は初々しさを漂わせながらそう語った。

 リーグ戦初出場は第8節・FC今治戦。入団前から課題に挙げていたフィジカル面を地道に鍛えチャンスを掴むと、そこからはインテリオール(インサイドハーフ)として一気にスタメンに定着していく。

「シーズンが始まる前は、試合に出るというのはあんまり考えられなかった」と正直な思いを口にするも、サッカーの基本にして中盤の選手には特に重要なスキルである「止める」技術はチーム随一。それを担保としてチームのリズムを刻んでいった。

 ただ、チームは勝てない時期も多く、システムの変更や監督交代を経験。インテリオールのポジション自体がなくなり、シャドーもしくは慣れないボランチでの起用が増加した。指揮官も代わった。ただ、そこにネガティブな感情はない。

「自分はチームの勝利のためにできることをやっていくことで、出場機会ももっと増やしてもらえると思っているので。これからも練習から、試合でも結果を出して、もっとアピールしてやっていけたらいいかなと思います」

 チーム内にも、それを促す空気感がある。8月下旬の練習日、10歳以上も年上の加藤大と仲良くコミュニケーションを取り、時には加藤をいじる松本の姿を見かけた。

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