9か月後に迫ったFIFAワールドカップ北中米大会(W杯)の予選が各大陸で行われている。出場枠が「32」から「48」に拡大されたことで、通年の大会よりも多くの代表チームにW杯出場の可能性が高まった。一方で出場が危ぶまれているチームもある。今回は、W杯出場に黄信号が灯る強豪国を紹介する。(※成績は2025年9月15日現在)[[2/5ページ]
イタリア代表

【写真:Getty Images】
監督:ジェンナーロ・ガットゥーゾ
最新FIFAランキング:11位
W杯予選成績:3勝0分1敗(2位)
2021年に行われたユーロ2020(欧州選手権)を制したイタリア代表だが、ワールドカップ(W杯)は2014年のブラジル大会を最後に出場から遠ざかっている。
世界最高のGKの1人であるジャンルイジ・ドンナルンマ(マンチェスター・シティ)もW杯に出場したことがないのだ。
2018年のロシア大会、2022年のカタール大会はいずれも予選グループを2位でフィニッシュ。しかし、W杯出場をかけたプレーオフでスウェーデン代表と北マケドニア代表にそれぞれ敗れており、通算4度の優勝を誇る強豪が連続で本大会に出場できない屈辱を味わった。
2026年の北中米大会は出場枠が増えたことで過去の大会と比較すると出場のハードルが下がっていた。
しかし、6月に行われた予選の初戦にてノルウェー代表に0-3の大敗を喫するまさかのスタートに。この敗戦を受けてイタリアサッカー協会はルチアーノ・スパレッティを解任し、ジェンナーロ・ガットゥーゾを新監督に招聘した。
その後の予選では3連勝と勝ち点を積み上げることはできているが、アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)やマルティン・ウーデゴール(アーセナル)らを擁するノルウェー代表が5連勝と圧倒的な強さをみせており、9月のモルドバ戦では11-1で勝利と得失点差でも優位に立っている。
イタリア代表は現状1試合少ないとはいえ、ノルウェー代表との勝ち点差は「6」。ハーランド擁するチームの得失点は驚異の「21」で、対するガットゥーゾ監督のチームは「5」だ。
今後もノルウェー代表が連勝を続けるようであれば、イタリア代表の首位通過は難しいだろう。
なお、ガットゥーゾ体制で2連勝スタートを切ったアッズーリ(イタリア代表の愛称)だが、9月のイスラエル代表戦では5-4の派手な打ち合いになるなど、内容面でも大きな不安を残している。